さて、アクアリウムの分類については前の「アクアリウムって何?アクアリウムの種類と特徴。」で説明しましたが、
今回はより具体的に話をしていこうかと思います。
※このブログ、「水草アクアリウム」がテーマですので、勝手ながらその想定で進めさせていただきます。
アクアリウムをやるにあたって、どうしても知っておいてほしい知識というのがあります。
それが「ろ過」「バクテリア」に関してです。
この記事は初心者さん向けですので、アクアリウムってどうやればいいか全くわかんないって人にも出来る限りわかってもらうために簡単に説明していきます。
その他水槽用ろ過フィルターの情報を知りたい方は以下から御覧ください。
この記事の目次
アクアリウムを始める際、水槽に水を入れて熱帯魚を入れて水草植えてアクアリウムおわりっ!ってわけにはいきません。
水槽のような閉じた空間で熱帯魚を飼育していると、餌の食べ残しや熱帯魚のフンなどでそのうち水が汚れていき、熱帯魚や水草が育てられない環境になってしまいます。
また、どんなに水が透明で見た目は問題なくとも、熱帯魚や水草にとっては最悪の環境になっていることも。。。
そのため、アクアリウムでは水換えの頻度を出来る限り減らしても水が汚れにくく、熱帯魚や水草にとって住み良い環境を作っていく働きを水槽内で作る必要があります。
この環境を作ることをアクアリウムでは「水槽を立ち上げる」とか、単純に「立ち上げる」と呼んでいます。
まず、その環境を作るためには「ろ過(ろか)」について知っておく必要があります。
アクアリウムでは水を綺麗にするために、ろ過装置(フィルター)と呼ばれる器具を水槽に設置します。
ろ過装置と一言で言っても、「外部フィルター」「上部フィルター」「底面フィルター」「外掛けフィルター」等、全部で8種類ほどありますが、水草を育てることを前提とするなら「外部フィルター」一択だと考えてください。
●8種類のフィルター方式を詳しく知りたい方はこちら
全種類一覧!濾過フィルターの種類とそれぞれの特徴
●外部式フィルターについて詳しく知りたい方はこちらから
水草を育てたいなら外部フィルターが一番!外部フィルターの特徴とおすすめの商品。
●底面式フィルターの仕組みや特徴、おすすめな製品、低床、底面式フィルターの設置方法まで詳しく解説しています。
写真で解説!底面式フィルターの特徴と仕組み・使い方や掃除方法・おすすめな製品・底床まで徹底解説!
ただ、どのフィルターも目的は同じで、大きくわけて以下の3つです。
この3つの目的を達成するために、いろいろな種類のフィルターが生み出された、ということです。
水中のフンや水草の枯れ葉などのゴミを、網やスポンジでゴミを引っ掛けてとり除くろ過方法です。目に見える程度の大きいゴミであれば物理ろ過で取り除けます。
水槽立ち上げ時にはよく濁り、黄ばみが発生します。そういったものの原因となっている物質を吸着・分解するように作られた素材(活性炭やゼオライトなどが代表的です)を水中に入れることで水をろ過する方法です。
フィルター内に微生物(バクテリアの)住処(ろ材)を作り、そこに定着したバクテリア(好気性細菌)の働きによって水の不純物や有機物、有害物質を取り除くろ過方法です。
上記3つのろ過の種類を記載しましたが、水槽の立ち上げで最も重要なのは「生物ろ過」です。
この「生物ろ過」をうまく機能させることが「水槽を立ち上げる」という作業です。。
生物ろ過にも細かくはいろいろあるのですが、
アクアリウムの水槽立ち上げの際に指標となるのはアンモニアなどの有害物質が無害化されるろ過される仕組みが出来上がっているかどうかで判断されます。
水槽内では魚のフンや、餌の食べ残し、水草の枯れ葉などから有害物質(アンモニア)が発生してしまいます。
アンモニアは強力な毒性を持ちますので、水槽内にこれが溜まっていくと、魚が生きられない環境となってしまいます。
毎日濃度を薄くするために人が水換えを行えばいいのですが、それは大変ですよね。
そのため、人間が毎日管理せずとも、この有害物質を無害なものに変えていく仕組みを水槽内で作る必要があります。
このアンモニアを無害化する働きは、複数種類の「バクテリア(細菌)」が担当していて、この働きを「硝化(しょうか)」といいます。
具体的には以下の様な流れです。
上記のように健全な水槽ではいろいろなバクテリアが協力して
「アンモニア」→「亜硝酸」→「硝酸」
というふうにより無害なものに変えていってくれます。
水槽内の毒素分解をバクテリアに任せることで水換えの頻度を減らすことができ、1,2週間に1回や、月1回程度の水換えでも熱帯魚や水草が元気に生きられる環境を作ります。
アクアリウムでは、水槽が立ち上がったかどうかを判断する際、この硝化が行われているかどうかを指標とします。
アンモニア、亜硝酸、硝酸の濃度を測定し、それらの変化で水槽が立ち上がったかどうか判断します。
さて、先ほど有害物質を無害化するバクテリアが水槽内にいる、と説明しましたが、次にこのバクテリアの説明をします。
水槽内のバクテリアは大きく以下の2種類に分類できます。
バクテリアの「硝化」活動には酸素が必要で、酸素を必要とするバクテリアのことを「好気性細菌」と呼びます。
逆に酸素を必要としないバクテリアを「嫌気性細菌」と呼びます。
水槽内に酸素が少ないと、「好気性細菌」が繁殖できず、「嫌気性細菌」が繁殖します。
「嫌気性細菌」は「硫化水素」という毒素を生産してしまい、水の臭いも不快なものになっていまうので、
「嫌気性細菌」の繁殖を抑え、硝化の働きを持つ「好気性細菌」を繁殖できる環境にするのがアクアリウムでは必要となります。
そのためには酸素が必要となるので、立ち上げ時には特に「エアレーション(ぶくぶく)」を行い水中に酸素を溶け込ませてやる必要があります。
一般的にアクアリウムで「バクテリア」といったら「好気性細菌」のほうを指します。
バクテリアは空気中を漂っているホコリやゴミの中にいたり、魚や水草に付着していたりします。
そのため、水槽に水を入れておけば自然に水中で発生します。
アクアリウムの通販やアクアリウムショップでは、バクテリア剤という、バクテリアの詰め合わせみたいなものも販売されていますので、そちらを入れるのもいいかと思います。
バクテリア剤はお金の無駄!って意見も多いですが、筆者の経験上、使って問題が起きたことはないです。以下有名な商品です。
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これを知ってしまえば、あとは具体的に水槽立ち上げの作業を行うだけです!
こちらは長くなるので別の記事にまとめてます。
→『【完全版】アクアリウム水槽立ち上げの方法と流れまとめ』
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