メダカの飼育方法・水槽立ち上げ方法まとめ - 製品選び・寿命・体長・繁殖・水温・代表的な種類など

メダカの飼育方法・適正水温・種類・混泳・繁殖・寿命・水草相性やメダカ水槽の立ち上げ方、水槽・ろ過フィルターなどの必要な製品の選び方と費用などをまとめています。

メダカの飼育方法

メダカ水槽の概要

総合

A

管理しやすさ

A

初期・維持費用

S

人気度

A

混泳相性

A

水草相性

E

繁殖

B

メダカは金魚同様に日本に馴染み深い魚と言えます。水槽に詳しくない人でも、メダカを知っている人は多いのではないでしょうか。メダカ単独飼育の水槽は数ある水槽の中でも、最高クラスの飼育しやすさを誇ります。その理由として、まず、メダカは日本に生息している魚ですので、日本の四季の水温の変化に、水槽用のクーラーやヒーターなどの水温維持装置をつけなくても飼育が可能です。また、水質の悪化にも強いため、小型水槽やペットボトルサイズのボトルアクアリウムや、屋外のビオトープでの飼育も行うことが可能です。さらに、非常に温和な性格のため、多種との争いをおこさず、混泳もさせやすい魚です。また、水槽内での繁殖も行うことも可能です。
メダカは最も有名な代表種であるオレンジ色の体色の「ヒメダカ」、原種の「クロメダカ」、アルビノ個体の「白メダカ」、黄赤の「楊貴妃メダカ」など様々な種類が流通しており、鑑賞性が高いのも特徴です。
ボトルアクアリウムやグラスアクアリウムなど、生体の強靭さが必要な水槽を始めるなら、この「メダカ」か、「アカヒレ」という小型魚が候補となります。また、メダカは外で飼育する「ビオトープ」でもよく飼育されます。

メダカの魅力

幅広い水温で生息可能

メダカは日本で生息する魚ですので、日本の四季の水温の変化に耐えられます。そのため、水槽用のヒーターや冷却ファンなどの水温維持装置がなくても飼育可能です。

ボトルアクアリウム・グラスアクアリウム・小型水槽でも飼育可能

メダカは4cm程度の小型サイズで、幅広い水温に対応可能ですので、金魚のように大きい水槽サイズも必要なく、20cm以下のヒーターや冷却ファンを取り付けるスペースがない小型水槽やボトルアクアリウムでも飼育できます。

屋外の水槽(ビオトープ)でも飼育可能

先述したとおり、メダカは日本の四季の水温の変化に対応できるため、屋外で飼育する「ビオトープ」でもよく飼育される種類です。

性格が非常に温和

メダカは性格が非常に温和で、他魚との争いをおこしませんので、様々な種類との混泳が楽しめます

繁殖も容易

メダカはオスメスが同じ水槽にいれば、比較的容易に繁殖可能です。ほうっておくと、メダカが卵をたべてしまうことがあるため、孵化率をあげるために、卵を別水槽に移してください。

種類も豊富

メダカといえば淡いオレンジ色のヒメダカなどが代表的ですが、それ以外にも赤みが強い楊貴妃メダカ、白い体色の白メダカ、透明なスケルトンパンダメダカなど様々な種類が流通しており、鑑賞性もとても高い種類です。

メダカ飼育の注意点

水流に弱い

メダカは田んぼや池など、水流が弱い場所に行きている熱帯魚ですので、基本的に水流は苦手です。そのため、ろ過フィルターやエアレーションなどは水流の弱いものを選ぶか、水流が弱くなるように工夫してやる必要があります。

成長を促したいときには25℃前後にする

メダカは日本に生息していますので、式の水温変化に耐えられますが、低温や高温では食欲がなくなり、成長が遅くなってしまいます。そのため、成長を早めたいときには25℃前後の水温での飼育を行ってください。

水温器具を入れない場合、低水温でメダカは冬眠する

メダカは冬には冬眠します。外の飼育環境であれば低温で一定に保たれますが、室内の場合には部屋のエアコンなどの暖房器具によって室温が上昇し、その結果水温もある程度上がっていきます。もし部屋の温度が乱高下するような場合で、冬眠をさせる場合には水温が暖かくなりすぎないように注意してください。

メダカの飼育方法

飼育難易度

向け

メダカは水槽初心者によく飼育される種類です。また、飼育する水槽サイズを問わず、水草水槽、ボトルアクアリウム、ビオトープなど、飼育される観賞魚の中で最も様々な種類の水槽で飼育可能です。

寿命

3 年〜

一般的な小型熱帯魚と同じくらいの寿命です。

最大体長

4 cm

小型魚に分類されるサイズです。このサイズなら小型水槽でも問題なく飼育可能です。

遊泳層

メダカは中層〜上層付近を遊泳します。田んぼや池など流れの弱いところに生息する魚ですので、水流の強い場所は苦手です。ろ過フィルターなどは水流の弱い物を使用してください。

繁殖

比較的容易に産卵、繁殖が可能です。卵を産んだらメダカに食べられるのを防ぐため別水槽に隔離してください。

水槽適性水温

15-25

メダカは0-35度程度まで飼育可能ですが、最適な水温は15-25度程度です。水温が低すぎたり高すぎたりすると体長を崩しやすくなるため、通年で15-25度に維持してあげるとより安心です。その場合、夏には「水槽用クーラー」か「冷却ファン」を、冬には「ヒーター」を設置してください。

適性ph

水道水をカルキ抜き剤で中和した水で飼育可能です。

推奨水槽サイズ?

この熱帯魚を飼育する場合に必要な水槽サイズと、水槽サイズ毎の飼育限界数の一覧です。1匹●リットル必要のように機械的に計算を行っています。

20 cm以上

水槽飼育限界数(1匹/1Lでの計算)

ボトルアクアリウム 20cm 30cm 45cm 60cm 90cm 120cm
2匹 8匹 12匹 30匹 65匹 180匹 240匹

メダカは生息可能水温が広く、水質の悪化にも比較的強いため、20cm以下の小型水槽やボトルアクアリウムでもよく飼育される種類です。ただ、水量が少なく、ろ過フィルターを設置するスペースの取れない水槽は、水質の変化が激しいため、初心者では水質の維持が難しいといえます。そのため、30cm〜60cm程度の水槽で、余裕を持った飼育数で始めることをおすすめします。

水槽重量(60cmの場合)

100 kg

水槽 水量 水槽台 フィルター 底床 照明
約10kg 約60kg(L) 約20kg 約5kg 約3kg 約2kg

60cm水槽の場合の水槽重量合計です。製品、製品の組み合わせなどにより変動しますのであくまでも目安としてください。

初期費用(60cmの場合)?

60cm水槽の場合に必要な初期費用です。任意の製品から金額を取得し、数値を丸めていますので、あくまでも目安としてください。購入する製品により金額は変動します。

円程度〜

ヒーターや冷却ファンなどの水温維持装置はあったほうがいいのですが、なくても飼育は可能なため、ここではない場合の金額を記載します。
水温維持装置なしでも育成可能ですので、その分ほかの水槽よりも安価に始めることが可能です。また、その分月々の電気代も安くなります。 立ち上げに必要な製品と金額

手間・メンテナンス

他の水槽に比べ、特に手間がかかるようなことはありません。そこまで水質に敏感ではなく、水温に関しても幅広く適応しますので、そこまで水質に気を使わない分、手間は多少少ないかと思います。

メダカとの混泳相性

性格は温和で、他魚に対し攻撃を仕掛けませんので、メダカに攻撃をしかける熱帯魚や、メダカを食べてしまうことができるサイズの熱帯魚以外との混泳が可能です。ただし、他魚を入れる場合には、他魚の適正水温や適正phを考慮する必要があり、メダカのメリットである水温維持装置なしの飼育ができなくなることも考慮に入れてください。

金魚 金魚は最大15cm〜30cmになり、メダカ程度のサイズであれば食べてしまうおそれがあるため混泳は難しいです。もし混泳させる場合には、水草、流木など、メダカの隠れ家となる場所を豊富に用意してください。
メダカ 同種間の混泳は全く問題ありません。メダカは温和な性格ですので、争いをほとんど起こしません。
カラシン テトラとの混泳は全く問題ありません。ペンギンテトラなど、一部カラシン系で気性の荒い熱帯魚もいますので注意してください。
グッピー グッピーとの混泳は全く問題ありません。グッピーは温和な性格ですので、多種に対し攻撃をしかけることはありません。
ベタ オスのベタは同種多種問わず攻撃を仕掛けますので1水槽1匹の単独飼育が基本です。そのため混泳は基本的に不可です。個体によっては他種の魚に無関心なものもいますので、あとは個体次第となります。
エンゼルフィッシュ メダカ程度のサイズの場合だと食べられる恐れがあります。また、エンゼルフィッシュは繁殖期には特に縄張り意識が強くなり、攻撃的になります。その場合、メダカは攻撃を避けることができず、最悪死に至りますので混泳はおすすめできません。
ディスカス メダカ程度のサイズの場合だと食べられる恐れがあります。また、ディスカスは縄張り意識をもつ個体が多く、泳ぎの不得意なメダカは攻撃を避けることができず、最悪死に至りますので混泳はオススメできません。ディスカスの場合は個体によっては他魚に無関心な場合もありますので、あとは個体次第となります。
コリドラス・ローチ 中〜上層を泳ぐメダカと、底物熱帯魚であるコリドラス、ローチは、遊泳層も重ならず、お互い他魚に無関心なため混泳可能です。
オトシン 基本的に水槽面や流木にくっついている種類で、性格も温和なためメダカと混泳可能です。
プレコ タイガープレコ、インペリアルゼブラプレコのような小型プレコであればお互い無関心で、泳ぐ層も異なりますので混泳可能です。中型、大型のプレコは種類によっては攻撃的なものも多いため混泳はおすすめできません。
大型魚 大型魚の捕食対象となりますので混泳はできません。
エビ・シュリンプ 混泳は問題ありません。特にメダカと同じような水温で飼育できる「ミナミヌマエビ」であれば、保温器具無しでの育成が可能です。
水草 メダカ水槽で水草の育成が可能です。ただし、一般的に流通する水草は適正水温が25℃前後ですので、水草を植える場合には、水温をその水温に合わせる必要があります。

水草相性

メダカ水槽で水草レイアウトを楽しむことが可能です。ただし、一般的に流通している水草は低温や高温に弱く、だいたい20〜25度程度で育成を行います。そのためメダカ水槽で水草を飼育する場合には、水草のために必ず水槽用のヒーターやクーラーが必要になります。

メダカ水槽のレイアウト

メダカは幅広い水温、水質で生息できることから、流木、水草、岩などいろいろなレイアウトを楽しめる熱帯魚です。ヒーター・クーラーなしの水槽での飼育が多いため、入れられる水草はマツモなど低水温にも耐えられるものとしてください。もし他の水草を入れる場合には、水草の適正水温内に収めるように保温する必要がありますので注意してください。
また、メダカは日本の田んぼや池などにいる魚ですので、川底をイメージさせるようなレイアウトがとてもマッチし、人気も高いです。また、ボトルアクアリウムのような小型水槽での飼育も楽しめるため、水槽自体の形が特殊なレイアウトも観られます。 さらに睡蓮鉢などを使用し、外で飼育するビオトープでも楽しめ、幅広くレイアウトを楽しめる観賞魚です。

Medaka (Japanese killifish) P5285452 DSC_2306 P5215440 medaka

メダカ水槽の立ち上げの流れ

1

水槽、フィルターなど水槽器具を購入

まずは水槽器具を購入してください。最初に生体は入れませんので、このタイミングで生体の購入は不要です。
必要な水槽器具一覧

2

水槽器具の設置

水槽台、水槽、フィルター等、水槽器具を設置してください。水槽の場所は「重量に耐えられ」「電源から近い」「水場から近い」などの条件から判断してください。各製品の設置方法は製品についている取扱説明書などを確認してください。

3

水槽に底床を入れる

水槽内に底床を入れてください。

4

水槽にカルキ抜きした水を入れる

水槽内にカルキ抜きした水を入れてください。カルキ抜きはエーハイムの「フォーインワン」など、カルキ抜き剤が市販されていますので、そちらを適量水に入れてください。

5

生体を迎えるための水を作る

ろ過フィルターの電源を入れ、水槽内で水を循環させてください。生体は数日(1日2日程度)いれず、水だけの状態で運用することで、メダカを迎えるための水を作ります。(すでに生体を購入、入手している場合にはこのステップはなくても結構です。)

6

メダカを入れる

メダカを入れます。入れる場合には「水合わせ」という、水槽の水になれさせる作業を行ってください。メダカがいきなりちがう水質に放り込まれ、体調を崩すことがありますので、慎重に行ってください。また、この段階では水槽内に入れるメダカは少なめにしてください。いきなり多くの生体を入れると、ろ過が間に合わず、水質の悪化によりメダカにダメージを与えてしまいます。(この段階では有害物質を無害化するろ過は行われていません。)

7

3日に1回程度、水量3分の1程度の水換え[最初の1ヶ月程度]

有害物質を無害化する濾過機能が水槽内にできあがるのは1ヶ月程度かかります。そのため、それまでは水換えにより有害物質を水槽外に排出する必要がありますので、この時期は水換えの頻度を高めにし、水量の3分の1程度を3日程度に1回行ってください。

8

エサやり、定期的な水換え

エサは毎日1回〜2回程度行ってください。また、生体を入れてから1ヶ月程度たてば有害物質を無害化する「濾過機能」が水槽内にできあがっているはずですので、週に1度程度の水換えで大丈夫です。生体を追加で入れるならこのタイミング以降にしてください。

メダカ水槽に必要な製品と選び方

メダカ水槽の立ち上げに必要な製品と金額・維持費用は以下のとおりです。
ここで記載する金額は推奨しているサイズの費用となり、任意に選択した製品の金額を丸めて表示しています。購入時には必ず製品の対応規格・価格をご注意ください。

※実際にこの通りの飼育・育成や器具購入を行ったからといってうまくいくことを保証するものではございません。また、データが明らかにおかしい場合は、お手数ですがお問い合わせフォームかtwitterからご連絡ください。

必要な製品と金額

製品名 おすすめ 初期費用
合計 円程度〜
水槽サイズ 60cm 3000円
水槽材質 ガラス
水槽台 必要 3000円
水槽マット 必要 1,000円
照明 低価格LED or 蛍光灯 4,000円
ろ過装置・フィルター 外部式フィルター or 上部式フィルター or 投げ込み式フィルター 4,000円
ろ材 生物ろ材 / 化学ろ材 / 物理ろ材 1,000円
CO2添加装置 (不要) -
電磁弁 (不要) -
クーラー・冷却ファン (なくてもよい) -
ヒーター (なくてもよい) -
電源タイマー 必要 1,500円
底床 (不要) -
カルキ抜き・水質調整剤 必要 500円
エアレーション 必要 1,500円
トリミングバサミ (不要) -
ピンセット (不要) -
熱帯魚用の網 必要 500円
水温計 必要 500円
水質測定キット 必要 1,500円
水換えポンプ 必要 800円
バケツ 必要 300円
コケ取り道具 必要 100円
魚の餌 必要 500円
バックスクリーン 必要 500円
肥料・液肥 (不要) -
バクテリア剤 (不要) -
  • 最もおすすめな製品
  • 次におすすめな商品

水槽サイズ

  • ボトルアクアリウム
  • 20cm以下
  • 30cm
  • 45cm
  • 60cm
  • 90cm
  • 120cm
  • ビオトープ

メダカはどのような水槽サイズでも飼育可能です。 メダカの最適な水温は15-25℃程度ですが、0℃から30℃程度までの水温で生息が可能です。そのため、水槽用のヒーターや冷却ファンなどがなくても飼育ができ、屋外で飼育するビオトープや、最近人気が高まっている小型水槽やボトルアクアリウムでも飼育可能です。 ただし、水量が少ない場合、水質の管理が難しく、ちょっとしたことですぐに水質が変化してしまいますので、飼育者の知識と経験が求められます。そのため、初心者の場合、小型水槽の飼育よりも、ある程度水量があり、最も流通している60cm水槽か、もう一回り小さい45cm水槽が理想的な水槽サイズとなります。
その他、このように幅広い水槽サイズに対応できる熱帯魚を飼育したいということであれば、「アカヒレ」「ミナミヌマエビ」が候補に上がります。

おすすめの水槽(フレームなし)

水槽

  • アクリル
  • ガラス

メダカ水槽には「ガラス水槽」がおすすめです。 ガラス水槽は、アクリルよりも安価に入手可能で、傷つきにくい性質を持ちます。アクリルのほうが透明度は高いですが、価格も上がる上、使用年数とともに曇ってきます。水槽には黒い縁(フレーム)がついているものと、ついていないものが販売されています。これは、後々紹介する「濾過フィルター」の種類によって決まります。ろ過フィルターで「上部式フィルター」を使用する場合には、フレームがついていないと設置できませんので、フレームありのものを選択してください。上部フィルターを使用しない場合には、通常、見栄えの問題からフレームが付いていないものを選択することが多いです。

水槽台

  • 必要
  • 不要

30cm以上の水槽の場合、水槽台の購入を検討してください。 家具やメタルラックなどに設置すると家具が重みに耐え切れず、水槽が割れるおそれがあるため、水槽台の購入をおすすめします。水槽台以外に設置する場合には、必ず設置器具全体の重量と、その設置器具の「耐荷重」を確認して下さい。また、90cm以上となると床が重さに耐えられない可能性がでてきますので、床の補強を視野に入れてください。

水槽マット

  • 必要
  • あったほうがよい

30cm以上の水槽の場合、水槽と水槽台の間に挟む水槽マットが必要です。 水槽を直接硬い板の上に設置すると割れる恐れがありますので、水槽の下には必ず専用のマットを敷いてください。

照明

水草を育成しない場合

  • 不要
  • LED(低価格帯)
  • LED(高価格帯)
  • 蛍光灯

水草を育成しないメダカ水槽の場合には「LED(低価格帯)」「蛍光灯」がおすすめです。
室内照明だけだと暗くて水槽内が見えない可能性がありますので、水草を育てない場合でも照明はあったほうが便利です。また、照明のON/OFFによりメダカの体内時計を整えることができ、メダカの健康にも影響を与えます。生体飼育のみの場合であれば照明タイプはLED照明がオススメです。蛍光灯でも構いませんが、LED照明は蛍光灯に比べデザイン性が高いものが多く、光の色や強さを変更できる機能を持った商品もあり、選択肢が豊富にあります。

水草を育成する場合

  • 不要
  • LED(低価格帯)
  • LED(高価格帯)
  • 蛍光灯

水草を育成するメダカ水槽の場合には「LED(高価格帯)」「蛍光灯」がおすすめです。
昔はLED照明では水草が育ちにくいというイメージから、蛍光灯照明が勧められていましたが、最近はLEDでの水草育成実績も豊富にあり、ショップにいけばいくらでもLEDで育てている水草水槽を見ることができます。ただ、LEDにも水草向きのものとそうでないものがあり、水草向きの商品は基本的に高価格になります。アヌビアス・ナナやウィローモスなど、光量が求められない水草のみ育成する場合には低価格帯の照明でも問題ありませんが、もし前景草やロタラなど、光量が求められる水草を育成するなら、高価格帯の商品を選択してください。蛍光灯商品に比べ、LED照明は薄型でデザイン性も高く、電気代も安くなります。

おすすめの高価格(水草育成向き)LED照明

  • 30cm
  • 45cm
  • 60cm
  • 90cm

おすすめの蛍光灯照明

  • 30cm
  • 45cm
  • 60cm
  • 90cm

ろ過装置・フィルター

ろ過フィルターは水槽で飼育する生体、水槽サイズ、水槽の目的などにより最適な製品が異なります。以下に各フィルターの特徴と、最適な製品を条件別に記載します。
方式 価格 ろ過能力 メンテナンス 静音性 見栄え 水草育成 生体育成
外部式 3 4 2 5 4 5 4
外掛式 4 2 4 4 3 4 3
上部式 4 4 4 2 2 2 5
底面式 4 4 1 4 3 2 5
投げ込み 5 1 2 2 1 2 2
スポンジ 4 3 3 2 1 2 3
流動式 2 (5) 5 4 3 4 5
オーバーフロー 1 5 4 3 5 2 5

※5段階評価。数字が大きいほど高い評価。
参考:QUBE-水槽用フィルター・ろ過器(水中ポンプ)の選び方と各特徴

水槽サイズが30cm以下の小型水槽の場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
30cm以下の水槽で熱帯魚を飼育する場合、「底面式フィルター」「外掛け式フィルター」「投げ込み式フィルター」「スポンジフィルター」が候補となります。

まず、30cm程度の小型水槽の場合、外部式や上部式は小型水槽に対応しているフィルターがあまりありませんので選択肢に入りません。

外掛けは汎用性の高いフィルターですのでメダカ水槽でももちろん使用可能です。水草育成を行うなら他のフィルターが水草育成向きではありませんので、こちらのフィルターを選択してください。ただ、製品によっては水流が強く、水流の苦手なメダカ水槽には不適切な場合もあるので注意が必要です。

投げ込み式は安価に入手できますが、水槽内に設置するため悪目立ちする上、エアレーションとセットなため、常に音がするのが難点です。水草育成の場合、CO2の添加を行うこともありますが、添加したCO2がエアレーションで空気中に逃げてしまうため、水草水槽には不向きです。

底面式は各種フィルターの中でも高い濾過力を持っており人気の高いフィルタータイプですが、掃除に手間がかかるタイプのフィルターなうえ、底床を敷く必要が有り、底床をしかない水槽では使用できません。また、別途エアーポンプを購入する必要があります。

スポンジフィルターも安価に購入可能ですが、別途エアレーションか外部式フィルターが必要になります。今回の場合は外部式フィルターを設置するスペースは無いかと思いますので、エアレーションを購入することになりますが、投げ込み式同様、悪目立ちし、音が常に出ることになります。

基本的には外掛け式フィルターの購入を検討し、より具体的な要望があればその他フィルターの選択となります。例えば、濾過力が高いほうがいいということであれば底床を敷いて「底面式」か「外掛け式」を。濾過力はそこそこでいいから安く手っ取り早く始めたい場合には「投げ込み式」か「スポンジ」をというような具合です。

水槽サイズが45cm以上&水草を育成しない場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
水槽サイズが45cm以上で水草を育成しない場合は「上部式」「外部式」「底面式」がおすすめです。

上部式フィルターは、構造上酸素を取り込みやすいため、生体育成にうってつけなフィルター方式です。ただし、上部式フィルターを設置するためには水槽にフレームと呼ばれる黒い縁が必要になります。
外部式フィルターは複数あるフィルター方式の中で、最も汎用性の高いフィルター方式ですので、今後どのような水槽を行うにしても使用が可能です。特に、静音性は上部式フィルターよりも高く、寝室など静かな場所に置くときには外部式フィルターのほうが音も小さく、寝る時も気にならないレベルです。

底面式フィルターの場合、濾過力は問題ありませんが、水槽サイズが大きくなればなるほどメンテナンスの手間が増えますので、60cm水槽が限界かと思います。底面式の場合には底床を敷く必要がありますので、底床を敷かない水槽(ベアタンク)の場合には使用できません。また、根をはるような水草との相性も悪いため、もし今後水草育成を考えるなら外部式を選択してください。また、このフィルターにはエアーポンプが必要となりますので、購入の際にはセットになっているか、なっていなければ購入する必要がありますので注意してください。

投げ込み式フィルターは上記のろ過方式よりも、圧倒的に安価に購入可能で、メダカ飼育にもよく使用されますので、こちらでも問題ありません。デメリットとしては、水槽内に設置するため、見栄えがあまり良くないこと、濾過力が低めで、60cm程度が限界であること、エアレーション(ぶくぶく)とセットになっているフィルターですので音がすることが挙げられます。とにかく価格を重視し、安く手っ取り早く始めたい場合には投げ込み式でもかまいません。

水槽サイズが45cm以上&水草を育成する場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
水槽サイズが45cm以上で水草を育成する場合は「外部式」がおすすめです。
外部式フィルターは水槽の外に設置するタイプのフィルターで、複数あるフィルター方式の中で、最も汎用性の高いフィルター方式ですので、今後どのような水槽を行うにしても使用が可能です。特に、静音性は上部式フィルターよりも高く、寝室など静かな場所に置くときには外部式フィルターのほうが音も小さく、寝る時も気にならないレベルです。また、外部式フィルターは空気と触れ合わない方式ですので、CO2を逃がしにくく、水草を育成するならこれ一択と言われるほど、水草水槽向きのフィルターです。ただし、設置するためのスペースが別途必要になること、小型水槽に対応した製品が少ないことから、30cm以下の小型水槽の場合には外掛け式フィルターの使用が一般的です。

おすすめの底面式フィルター

底面式フィルターの代表は「バイオフィルター」「マルチベースフィルター」「ボトムボックス」の3シリーズです。最も有名な「バイオフィルター」は昔から底面フィルターの代名詞として有名です。単純な構造をもちますので、どの製品にも極端な違いはありません。また、底面フィルターの場合、底面式フィルターの上に敷く「底床」と「エアーポンプ(エアレーション)」が別途必要になります。

おすすめの外掛け式フィルター

外掛けフィルターで有名なのはテトラ社の「オートワンタッチフィルターのATシリーズ」です。安価で静音性に優れ、初期不良も少ないことから人気が高い製品です。ただし、ろ材を豊富に入れたい場合にはGEXの「らくらくパワーフィルター」のほうが濾過槽が大きいため、自分でろ材を用意する場合にはこちらの選択でも構いません。

おすすめの外部式フィルター

外部式フィルターの代表格といえば「エーハイム」になります。古くから使われるフィルターで、静音性に優れ、故障も少ないことから人気が高いのですが、多少値段が張ります。少しでも安く、という方はテトラの「バリューエックスシリーズ」やGEXの「メガパワーシリース」がおすすめです。

  • 30cm
  • 45cm
  • 60cm
  • 90cm

ろ材

  • 生物ろ材
  • 物理ろ材
  • 化学ろ材

ろ材には微生物のすみかになる「生物ろ材」、物理的にゴミを濾し取る「物理ろ材」、黄ばみや臭いを取り除く「化学ろ材」のおおまかに3種類あります。生物ろ材と科学ろ材はどのようなフィルターでも必須です。流木などを入れる場合、アクなどがでますので、その吸着に科学ろ材を使用します。ただ、化学ろ材自体、1ヶ月〜2ヶ月程度で効果がなくなりますので取り替える必要がありますし、流木のアクは水槽に1ヶ月程度入れておけばほとんど抜けますので、水換えで乗り切ることも可能です。そのため、化学ろ材なしでも問題なく飼育可能ですが、濁りなどが気になる場合には導入を検討してください。
また、基本的にフィルタータイプに合わせたろ材が販売されていますので、必ずフィルタータイプにあったろ材を購入するようにしてください。

CO2強制添加器

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

CO2添加は水草の光合成を活性化し、水草をよりきれいに育てるために水中にCO2を添加するためのものです。水草を育成するならあったほうがいいかと思いますが、水草を育成しない場合や、育成が容易な水草のみ育てる場合には不要です。水草を育てる場合でも、CO2添加がなくても育つ種類もありますので必須というわけではありませんが、殆どの種類はあったほうが綺麗に育成でき、種類によってはなければ育成が困難なものもあります。購入する水草の情報を調べ、CO2添加が必要かどうかを検討してください。

電磁弁

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

CO2添加装置を時間によりON・OFFするための装置です。CO2添加装置を使う場合には購入してください。

クーラー(冷却ファン)

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

メダカは35度程度の高水温でも生きることは可能ですので、水槽用クーラーや冷却ファンは無くても飼育可能です。ただし、体調を崩しやすくなるため水槽を冷やすための冷却ファンかクーラーをもっておいたほうが安心です。ない場合でも、室内クーラーなどで室温を下げ続ければ水温も下げることが可能です。

ヒーター

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

メダカは0度程度の低水温でも生きることは可能ですので、水槽用ヒーターは無くても飼育可能です。ただし、体調を崩しやすくなるため水温を上昇させるための水槽用ヒーターをもっておいたほうが安心です。ない場合でも、暖房などで室温を上げ続ければ水温も下げることが可能です。

おすすめの水槽用ヒーター

  • 30cm
  • 45cm
  • 60cm
  • 90cm

電源タイマー

  • 必要
  • 不要

時間によって照明や保温装置の電源をON/OFFする装置です。照明は電源タイマーで自動化してしまったほうが生体の生活リズムも整いますのであったほうが便利です。

底床

  • 不要
  • 栄養系ソイル
  • 吸着系ソイル
  • 砂・砂利
  • セラミック
  • 溶岩石

基本的には見栄えの好みで決めて構いません。メダカは日本の田んぼや池に生息する生き物ですので、川底のような印象を出せる「砂利・砂」や「大磯砂」が比較的よく使用されています。

水草を育てないメダカ水槽では、底床に栄養素が含まれる底床である必要がありませんので、「砂・砂利」「溶岩石」「セラミック」の使用で問題ありません。水草を育てないなら、栄養系ソイルを使用するのは避けたほうが無難です。
ソイルは半年から1年程度で寿命を迎えますが、砂や石、セラミックは寿命がなく、洗えば再利用可能ですのでコストパフォーマンスもいいです。底面式フィルターを使う場合には大磯砂か吸着系ソイルを選択してください。ソイルは栄養素が豊富に含まれているため、コケが発生するリスクが高く、生体のみの飼育の場合は使用しないほうが運用上楽です。また、底床を入れない水槽(ベアタンク)でも問題ありませんが、底床もろ過に有用なバクテリアのすみかとなりますのであったほうが濾過力は上がります。その反面、底床を使用すると水槽掃除が行いにくくなるというデメリットも有ります。

カルキ抜き・水質調整剤

  • 必要
  • 不要

水道水には「塩素」や「重金属」などが入っており、これらは熱帯魚に有害ですので、どのような魚を飼育するにしてもそれらを無害化する必要があります。カルキ抜き剤が販売されていますので、規定量水の中に入れれば中和完了です。

エアレーション

  • 必要
  • 不要

フィルタータイプで「投げ込み式」「底面式」「スポンジ」フィルターを選択した場合、これらのフィルタータイプはエアーポンプとセットで使用しますので、必ず必要になります。
また、水槽内では生体や水草の呼吸により酸素が失われますので、酸素を溶け込ませるためにエアレーション(通称ぶくぶく)が必要です。上部フィルターのように、酸素を溶け込ませるフィルタータイプであれば、なくても酸素量は問題ありませんが、その他のフィルターの場合、酸素量が足りなくなる可能性がありますので、持っておいたほうが安心です。また、急遽生体をバケツに移す必要が出てきた際などにはバケツ内が酸欠になるのを防ぐために使用することもあります。

トリミングバサミ

  • 必要
  • 不要

水草を育成しない場合は不要です。

ピンセット

  • 必要
  • 不要

水草を育成しない場合は不要です。

熱帯魚用の網

  • 必要
  • 不要

熱帯魚をすくうための網です。水槽内の生体を移す際などに使用しますのでどのような水槽でも必須です。

水温計

  • 必要
  • 不要

水槽内の水温は常に図れるようにしてください。特に日本は四季があり水温が変化しますので熱帯魚に合わせて水温管理を行ってください。

水質測定キット

  • 必要
  • 不要

特に水槽立ち上げ時期には「アンモニア」「硝酸」「亜硝酸」の濃度が重要になってきますので測れるようにしてください。

水換えポンプ

  • 必要
  • 不要

水換えの際には水を汲み出すためのポンプが必要です。プロホースという製品が代表的です。自動で水を汲み出す器具も販売されています。

バケツ

  • 必要
  • 不要

水を汲み出す際に必要です。また、一時的に生体を隔離するための避難場所としても役立ちます。3個程度持っておくと安心です。

コケ取り道具

  • 必要
  • 不要

どのような水槽でも必ず苔が発生し、水槽面に付着します。それを落とすためにメラミンスポンジなど苔を落とす掃除用具が必要です。100均でも十分ですが、より水槽掃除に特化した商品が各メーカーから販売されています。

メダカの餌

  • 必要
  • 不要

メダカ用のエサが市販されていますのでそちらを購入してください。水面に浮くタイプのエサ(つぶ状、フレレーク状)が代表的です。小型熱帯魚用の餌でも問題なく飼育可能ですが、メダカ用の餌はメダカの体色を鮮やかにしたり、食いつきをよくするように作られているものが多いため、以下のようにメダカ専用の餌がおすすめです。

チャーム

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