アベニーパファー(淡水フグ)の飼育方法・水槽立ち上げ方法まとめ - 製品選び・寿命・体長・繁殖・水温・代表的な種類など

アベニーパファー(淡水フグ)の飼育方法・適正水温・種類・混泳・繁殖・寿命・水草相性やアベニーパファー(淡水フグ)水槽の立ち上げ方、水槽・ろ過フィルターなどの必要な製品の選び方と費用などをまとめています。

  • 総合
    B
    世界最小のふぐであるアベニーパファーは淡水で飼育できる数少ないフグです。アベニーパファーは人工飼料になれにくく、基本的には冷凍した虫(イトミミズのようないきもの)を好むためエサやりに手間がかかる水槽です。人工飼料になれさせることも可能ですが、個体による、としか言えません。虫の場合、水を汚しやすいため、通常よりも水換え頻度は高くなります。また、気性があらく、かじる習性をもっているため、他魚との混泳が難しいうえ、同種間でも激しい縄張り争いを起こすことがあり、基本的に1水槽1匹の単独飼育となります。ネオンテトラやグッピーのような超初心者向けの熱帯魚とは異なり、いろいろと注意することが必要ですので、飼育を開始する前に十分に知識をつけてください。そういったところに目をつむれば、他の熱帯魚にはない、フグ特有のぷくぷく泳ぐ愛らしさを楽しめる水槽です。
  • 管理しやすさ
    C
    毎日のエサやりと、水量の3分の1程度の水換えを週に1回行ってください。水質は他の熱帯魚と同様に、水道水を中和した水で飼育可能です。エサは人工飼料を食べない個体が多いため、基本的には冷凍された赤虫などの冷凍エサを使用します。そのため、毎日のエサやりのたびにエサを解凍してから与える必要があります。また、週に1回3分の1の水換えが基本ですが、冷凍エサは水を汚しやすいため、水の状態を見て、必要なら水換えの頻度を上げてください。
  • 初期・維持費用
    A
    一般的な熱帯魚飼育に必要な製品で始めることが可能ですので他の熱帯魚と変わりません。小型水槽での飼育が可能なため、60cm以上が必要となるような熱帯魚と異なり、初期費用は低くなる傾向があります。ただ、餌に冷凍アカムシなどの冷凍餌が必要となるため、他の人工飼料で育成できる熱帯魚に比べ、維持費用が多少かかります。
  • 人気度
    B
    もともとフグは愛嬌のある見た目から水族館などでも非常に人気の高い種類ですので、飼育したいという人も多くいるかと思います。また、フグは比較的人になつきやすく、水槽に人が寄って行くと、ぷくぷくと水面に近づいてきたりするため、愛着も湧きやすい熱帯魚です。慣れればピンセットでつまんだ赤虫を直接アベニーの口に与えることもできます。ただ、やはりネックはエサに冷凍餌が必要になるところです。他の熱帯魚のような人工飼料での飼育ほど楽ではありませんので、なかなか飼育に踏み切れないといった人も多いのが現状です。
  • 他魚との混泳相性
    E
    フグ自体気性の荒い種類が多く、このアベニーパファーも気性が荒い熱帯魚です。頑丈な歯で、他の熱帯魚のヒレをかじるなどの被害が出ますので、基本的には多種との混泳はオススメできません。また同種間でも縄張り争いを起こしますので、単独種類の単一飼育が最もおすすめとなります。複数匹飼育する場合には、水草などで隠れ家を豊富に用意し、逃げる場所をうまく作ってください。フグはあまり早く泳げる種類ではありませんので、混泳させる場合には、泳ぎが比較的速い種類で、ヒレが短い種類がおすすめです。グッピーのように泳ぎが遅く、ヒレがひらひらしている種類はヒレがかじられ、ボロボロになってしまいますのでお勧めできません。また、エビ、貝はフグにとって餌としかみなされませんので、混泳はできません。
  • 水草との相性
    B
    水温、水質ともに一般的に流通している水草と同一環境ですので、アベニーパファー水槽で水草の育成が可能です。水草水槽の場合、水草に貝(スネール)が付着し、水槽内で繁殖することがありますが、アベニーパファーは貝類を食べてくれますので、水草水槽内によく導入されることがあります。ただし、柔らかい葉を持つ水草をかじることもありますので注意してください。また、アベニーパファーを複数入れる場合には、小競り合いが起きた時のための逃げ場となるように、豊富に水草を植えてください。
  • 繁殖
    B
    水槽内での繁殖は可能ですが、同種間でも激しく縄張り争いを起こすため、十分に隠れ家を確保してください。一方的に片方が追い回し続けられる場合には別水槽に移すなどの対策を検討してください。

アベニーパファー(淡水フグ)の飼育方法

ここではアベニーパファー(淡水フグ)の寿命や大きさ、適正水温、水槽立ち上げの流れなど、アベニーパファー(淡水フグ)水槽の概要を記載していきます。

この通りの生体育成を行ったからといってうまくいくことを保証するものではございません。

アベニーパファー(淡水フグ)水槽の概要

アベニーパファーは世界最小のフグの仲間です。フグというと海水、汽水のイメージが強いですが、このアベニーパファーは純淡水で育成可能です。小型熱帯魚ですので、小型水槽での飼育も可能で、そこまで場所をとらない水槽です。フグ独特の愛嬌のある顔立ちと、ぷくぷくと泳ぐ姿はとても愛らしく、単独飼育でも十分魅力的な水槽となります。ただ、フグ全般に言えることですが、気性があらく、ひらひらしているものをかじる習性があるため、他魚との混泳が難しい種類です。個体の性格によるところもありますが、非常につよい縄張り意識を持ち、同種間でも殺してしまうほどの喧嘩をしますので理想は1水槽1匹の飼育となります。複数匹飼育する場合には、水草などで隠れ家を豊富に用意し、逃げ場をつくるよう心がけてください。
その他、純淡水で飼育できるフグには「アマゾンパファー(南米淡水フグ)」がいます。飼育方法はアベニーパファーと変わりませんが、こちらは7cmと多少大きくなります。また、ミドリフグも純淡水で飼育できるのですが、生活域は汽水となりますので最適な水質とは言いがたく、体調不良など起こすことがあります。また、ミドリフグは15cm程度まで成長し、アベニーパファーよりも気性の荒い種類ですので飼育する前には十分に知識を持ってからとしてください。

アベニーパファー(淡水フグ)の魅力

純淡水で飼育できるフグ

フグというと一般的には海水飼育を思い浮かべると思いますが、アベニーパファーは純淡水で飼育できるめずらしいフグです。他に飼育可能なフグとしてはミドリフグがあげられますが、生息域は汽水となりますので、最適な水質というわけではありません。

世界最小種のフグ

アベニーパファーは世界最小種のフグで、最大でも3cm程度です。そのため、小型水槽での飼育も可能です。

愛嬌のある顔・しぐさ

フグといえば愛嬌のあるあの少し間の抜けた顔と、ゆっくりぷくぷくと泳ぐしぐさを想像する方も多いと思いますが、このアベニーパファーも世界最小種とはいえ、しっかりその面影を残しています。

人懐っこい性格

あまり物怖じする種類ではありませんので、毎日エサを上げていれば、人が寄っていくだけで水面付近に近づいてきます。うまく慣れればピンセットから直接エサを与えることも可能です。

貝(スネール)を食べる

水槽内で水草を育成すると、水草に最初から付着していた貝が水槽内で繁殖することがあります。アベニーパファーは強靭な歯と顎の力を持ちますので、貝を捕食可能です。そのため水槽内での貝の大繁殖を抑えることが可能です。ただし、アベニーパファーは他魚と争いを起こす事が多い種類ですので、熱帯魚が飼育されている水槽内のスネール駆除のためにアベニーパファーを追加する場合、スネールは減るかもしれませんが、もともと水槽内にいた熱帯魚にも被害がでてしまいますので、混泳の際には注意が必要です。

気性が荒く、縄張り意識が強い

アベニーパファーはフグの中では比較的おとなしい種類ですが、それでも縄張り意識が強く、同種間で激しいけんかをすることがあります。その場合、弱い方が死ぬまで行うこともありますので、複数匹飼育する場合には水草などで隠れ家を作るようにしてください。また、その他の対策として、縄張りを意識させないように、水槽内に多めに飼育するという方法もあります。

他魚のヒレをかじる

フグ全般の習性ですが、ひらひらしているものをかじる事があります。そのため、グッピーのようにヒレが綺麗な熱帯魚と混泳させると、せっかくの綺麗なヒレがアベニーパファーにかじられボロボロになってしまいますので混泳はおすすめできません。また、個体によっては積極的に攻撃も仕掛けますので、遊泳層問わず、基本的には多種との混泳は行わないようにしてください。

エビ・貝は捕食対象

エビ・貝はフグにとっては餌となります。特に、小さなビーシュリンプやミナミヌマエビは格好の餌となり、エビの味に慣れてしまったフグは一般的な餌を食べなくなることもありますので混泳は避けるようにしてください。

アベニーパファー(淡水フグ)の飼育方法

飼育難易度

向け

「餌に冷凍(赤虫など)が必要なこと」「気性が荒く混泳が難しいこと」など、他の熱帯魚とは異なる難しさはあるものの、水槽サイズも小型水槽で始めることができ、水質にも極端に敏感な種類ではありませんので比較的容易に飼育が可能です。ただし、ネオンテトラ、グッピーのように超初心者向けの熱帯魚に比べると難易度は上がりますので注意してください。

寿命

3 年程度

一般的な小型熱帯魚と同じか、少し短いくらいの寿命です。

最大体長

3 cm

アベニーパファーは世界最小種のフグで、最大でも3cm程度までしか大きくなりません。

遊泳層

安倍にパファーは中・上層をメインの遊泳層としています。

繁殖

水槽内での繁殖例は数多く報告があります。ただし、アベニーパファーは同種間でも縄張り争いを激しく起こすことがありますので、相性が悪い場合にはひたすら攻撃を行って終わります。そのため、豊富にスペースや隠れ家を用意するなど工夫を行ってください。

水槽適性水温

22-28

一般的な熱帯魚の生息水温と同様です。この水温であれば、日本の冬には水温を上昇させる水槽用のヒーターを、夏場には水温を低下させる水槽用の冷却ファンかクーラーが必要になります。そういった水温維持装置を水槽内に設置し、水温をこの範囲に保つようにしてください。

適性ph

水道水にカルキ抜き剤、重金属中和剤を入れた水で飼育可能です。日本の水道水は中性〜弱アルカリ性ですが、飼育していくと排泄物などで弱酸性に傾きます。また、水草水槽の場合、CO2の添加、ソイルの使用により弱酸性に傾きます。さらにろ過フィルター内のろ材にも種類によってはph値を変動させるものもあります。

推奨水槽サイズ?

この熱帯魚を飼育する場合に必要な水槽サイズと、水槽サイズ毎の飼育限界数の一覧です。1匹●リットル必要のように機械的に計算を行っています。

30 cm以上

水槽飼育限界数(1匹/3Lでの計算)

ボトルアクアリウム 20cm 30cm 45cm 60cm 90cm 120cm
0匹 2匹 4匹 10匹 20匹 60匹 80匹

基本的には1水槽1匹の単独飼育を推奨します。もし混泳させる場合などは水草などで豊富に隠れ家を用意し、余裕を持ったスペースを確保するように心がけてください。アベニーパファーは同種間でも小競り合いを起こすため、ネオンテトラのような1L1匹よりも余裕を持って飼育を行ってください。

水槽重量(45cmの場合)

55 kg

水槽 水量 水槽台 フィルター 底床 照明
約5kg 約30kg(L) 約15kg 約1kg 約3kg 約1kg

45cm水槽の場合の水槽重量合計です。製品、製品の組み合わせなどにより変動しますのであくまでも目安としてください。

初期費用(45cmの場合)?

60cm水槽の場合に必要な初期費用です。任意の製品から金額を取得し、数値を丸めていますので、あくまでも目安としてください。購入する製品により金額は変動します。

円程度〜

アベニーパファー水槽は、一般的な熱帯魚飼育に必要な製品で始めることが可能ですので、飼育のみということであれば他の熱帯魚と変わりません。
立ち上げに必要な製品と金額

混泳相性

アベニーパファーは気性が粗めで、縄張り意識を持ちますので、他魚に攻撃を仕掛けることがあります。また、ヒレのようにひらひらしたものもかじってしまうため、特にグッピーのように泳ぎがゆっくりでヒレがある熱帯魚との混泳は避けたほうが無難です。同種同士でも争いますので基本的には1水槽1匹の単独飼育を行ってください。
混泳相性」をご確認ください。

水草育成相性

一般的に流通する水草は25℃前後、弱酸性の水質で育ちます。アベニーパファーもその水温で育成可能ですので、水草水槽での飼育が可能です。ただしアベニーパファーは水草もかじることがありますので特に柔らかい葉をもつ水草との相性はあまりよくありません。

手間・メンテナンス

アベニーパファーは人工飼料に慣れずらく、赤虫やイトメなどの冷凍エサを好みます。そのため人工飼料よりもエサやりに手間がかかります。人工飼料に慣れさせることも可能ですが、個体によってはまったく慣れませんので、個体と育成次第となります。

アベニーパファー(淡水フグ)との混泳相性

金魚 金魚は口が大きく、口に入るサイズの熱帯魚を食べてしまうことがあります。その場合、消化不良により金魚自体も死ぬ恐れがありますので、アベニーパファーのような小型熱帯魚との混泳は不向きです。また、アベニーパファーは金魚のヒレをかじってしまいますので、金魚のヒレがボロボロに成ってしまうため混泳はおすすめできません。
メダカ 混泳は不可能ではありませんが、アベニーパファーは縄張り意識が強いため、攻撃を仕掛ける恐れがあり、おすすめできません。
カラシン 混泳は不可能ではありませんが、アベニーパファーは縄張り意識が強いため、攻撃を仕掛ける恐れがあり、おすすめできません。
グッピー グッピーのようにヒレがひらひらしている場合、アベニーパファーにヒレがかじられる恐れがあります。また、グッピーはあまり早く泳ぐ種類ではないため、アベニーパファーの攻撃を避けられない可能性が高いため、混泳はおすすめできません。
ベタ オスのベタは同種多種問わず攻撃を仕掛けますので1水槽1匹の単独飼育が基本です。そのため混泳は基本的に不可です。個体によっては他種の魚に無関心なものもいますので、あとは個体次第となります。また、ベタがアベニーパファーに無関心であったとしても、ベタのヒレをアベニーパファーがかじる可能性が高く、せっかくの美しいベタのヒレがぼろぼろになってしまいますので混泳はできません。
エンゼルフィッシュ アベニーパファー程度のサイズの場合だと食べられる恐れがあります。また、エンゼルフィッシュは繁殖期には特に縄張り意識が強くなり、攻撃的になります。その場合、アベニーパファーは攻撃を避けることができず、最悪死に至りますので混泳はおすすめできません。
ディスカス アベニーパファー程度のサイズの場合だと食べられる恐れがあります。また、ディスカスは縄張り意識をもつ個体が多く、泳ぎの不得意なアベニーパファーは攻撃を避けることができず、最悪死に至りますので混泳はオススメできません。ディスカスの場合は個体によっては他魚に無関心な場合もありますので、あとは個体次第となります。
コリドラス・ローチ アベニーパファーは中〜上層泳ぎますので、底物熱帯魚であるコリドラス、ローチとの遊泳層は異なりますが、やはり攻撃対象となる可能性があるためオススメできません。
オトシン アベニーパファーが攻撃する恐れがありますのでオススメできません。
プレコ タイガープレコ、インペリアルゼブラプレコのような小型プレコの場合遊泳層は異なりますが、それでも攻撃対象になる可能性がありますのでお勧めできません。中型、大型のプレコは種類によっては攻撃的なものも多いため混泳はおすすめできません。
大型魚 大型魚の捕食対象となりますので混泳はできません。
エビ・シュリンプ エビはアベニーパファーの好物ですので混泳できません。特にビーシュリンプやミナミヌマエビのような小型シュリンプはエサ以外の何物でもありませんので混泳は不可能です。
水草 アベニーパファー水槽で水草の育成が可能です。ただし柔らかい葉の水草などはかじられることがありますので注意が必要です。

淡水で飼育できるフグ一覧

※サイト制作時にチャームより取得した金額です。現在の金額とは異なりますので最終的な金額はチャームにてご確認ください

アベニーパファー(淡水フグ)水槽の立ち上げの流れ

1

水槽、フィルターなど水槽器具を購入

まずは水槽器具を購入してください。最初に生体は入れませんので、このタイミングで生体の購入は不要です。
必要な水槽器具一覧

2

水槽器具の設置

水槽台、水槽、フィルター等、水槽器具を設置してください。水槽の場所は「重量に耐えられ」「電源から近い」「水場から近い」などの条件から判断してください。各製品の設置方法は製品についている取扱説明書などを確認してください。

3

水槽に底床を入れる

水槽内に底床を入れてください。

4

水槽にカルキ抜きした水を入れる

水槽内にカルキ抜きした水を入れてください。カルキ抜きはエーハイムの「フォーインワン」など、カルキ抜き剤が市販されていますので、そちらを適量水に入れてください。

5

生体を迎えるための水を作る

ろ過フィルターの電源を入れ、水槽内で水を循環させてください。生体は数日(1日2日程度)いれず、水だけの状態で運用することで、アベニーパファーを迎えるための水を作ります。(すでに生体を購入、入手している場合にはこのステップはなくても結構です。)

6

アベニーパファーを入れる

アベニーパファーを入れます。入れる場合には「水合わせ」という、水槽の水になれさせる作業を行ってください。アベニーパファーがいきなりちがう水質に放り込まれ、体調を崩すことがありますので、慎重に行ってください。また、この段階では水槽内に入れるアベニーパファーは少なめにしてください。いきなり多くの生体を入れると、ろ過が間に合わず、水質の悪化によりアベニーパファーにダメージを与えてしまいます。(この段階では有害物質を無害化するろ過は行われていません。)

7

3日に1回程度、水量3分の1程度の水換え[最初の1ヶ月程度]

有害物質を無害化する濾過機能が水槽内にできあがるのは1ヶ月程度かかります。そのため、それまでは水換えにより有害物質を水槽外に排出する必要がありますので、この時期は水換えの頻度を高めにし、水量の3分の1程度を3日程度に1回行ってください。

8

エサやり、定期的な水換え

エサは毎日1回〜2回程度行ってください。また、生体を入れてから1ヶ月程度たてば有害物質を無害化する「濾過機能」が水槽内にできあがっているはずですので、週に1度程度の水換えで大丈夫です。生体を追加で入れるならこのタイミング以降にしてください。

アベニーパファー(淡水フグ)水槽に必要な製品と選び方

アベニーパファー(淡水フグ)水槽の立ち上げに必要な製品と金額・維持費用は以下のとおりです。
ここで記載する金額は推奨しているサイズの費用となり、任意に選択した製品の金額を丸めて表示しています。購入時には必ず製品の対応規格・価格をご注意ください。

※実際にこの通りの飼育・育成や器具購入を行ったからといってうまくいくことを保証するものではございません。また、データが明らかにおかしい場合は、お手数ですがお問い合わせフォームかtwitterからご連絡ください。

必要な製品と金額

製品名 おすすめ 初期費用
合計 円程度〜
水槽サイズ 45cm 2000円
水槽材質 ガラス
水槽台 必要 3000円
水槽マット 必要 1,000円
照明 低価格LED or 蛍光灯 3,000円
ろ過装置・フィルター 外部式フィルター or 上部式フィルター or 投げ込み式フィルター 4,000円
ろ材 生物ろ材 / 化学ろ材 / 物理ろ材 1,000円
CO2添加装置 (不要) -
電磁弁 (不要) -
クーラー・冷却ファン 必要 3,000円
ヒーター 必要 2,000円
電源タイマー 必要 1,500円
底床 (不要) -
カルキ抜き・水質調整剤 必要 500円
エアレーション 必要 1,500円
トリミングバサミ (不要) -
ピンセット 必要 1,000円
熱帯魚用の網 必要 500円
水温計 必要 500円
水質測定キット 必要 1,500円
水換えポンプ 必要 800円
バケツ 必要 300円
コケ取り道具 必要 100円
魚の餌 必要 500円
バックスクリーン 必要 500円
肥料・液肥 (不要) -
バクテリア剤 (不要) -
  • 最もおすすめな製品
  • 次におすすめな商品

水槽サイズ

  • ボトルアクアリウム
  • 20cm以下
  • 30cm
  • 45cm
  • 60cm
  • 90cm
  • 120cm
  • ビオトープ

最も初心者におすすめと言われる水槽サイズは水量が比較的豊富な45cmか60cmとなります。これ以上の水槽サイズを大型水槽、これ以下の水槽サイズを小型水槽と呼んでいます。60cmの場合、水量も60Lと比較的多く、水質の悪化スピードが遅いため、水質の維持が行い易い水槽サイズです。また、水槽周辺機器もこの水槽サイズ向けの商品は他のサイズに比べ豊富にあり、最もコストパフォーマンスのよい水槽サイズと言えます。これ以上の大きさとなると、初期投資、管理費用が増大しますので、経験者向けのサイズといえます。 アベニーパファー水槽の場合、アベニーパファー自体1水槽1匹がおすすめですので、あまり大きな水槽サイズになると寂しい雰囲気になってしまいますんので45cm水槽程度であれば水量もあり、寂しさも軽減されるかと思います。

水槽

  • アクリル
  • ガラス

アベニーパファー水槽には「ガラス水槽」がおすすめです。 ガラス水槽は、アクリルよりも安価に入手可能で、傷つきにくい性質を持ちます。アクリルのほうが透明度は高いですが、価格も上がる上、使用年数とともに曇ってきます。水槽には黒い縁(フレーム)がついているものと、ついていないものが販売されています。これは、後々紹介する「濾過フィルター」の種類によって決まります。ろ過フィルターで「上部式フィルター」を使用する場合には、フレームがついていないと設置できませんので、フレームありのものを選択してください。上部フィルターを使用しない場合には、通常、見栄えの問題からフレームが付いていないものを選択することが多いです。

水槽台

  • 必要
  • 不要

30cm以上の水槽の場合、水槽台の購入を検討してください。 家具やメタルラックなどに設置すると家具が重みに耐え切れず、水槽が割れるおそれがあるため、水槽台の購入をおすすめします。水槽台以外に設置する場合には、必ず設置器具全体の重量と、その設置器具の「耐荷重」を確認して下さい。また、90cm以上となると床が重さに耐えられない可能性がでてきますので、床の補強を視野に入れてください。

水槽マット

  • 必要
  • あったほうがよい

30cm以上の水槽の場合、水槽と水槽台の間に挟む水槽マットが必要です。 水槽を直接硬い板の上に設置すると割れる恐れがありますので、水槽の下には必ず専用のマットを敷いてください。

照明

水草を育成しない場合

  • 不要
  • LED(低価格帯)
  • LED(高価格帯)
  • 蛍光灯

水草を育成しないアベニーパファー水槽の場合には「LED(低価格帯)」「蛍光灯」がおすすめです。
室内照明だけだと暗くて水槽内が見えない可能性がありますので、水草を育てない場合でも照明はあったほうが便利です。また、照明のON/OFFによりアベニーパファーの体内時計を整えることができ、アベニーパファーの健康にも影響を与えます。生体飼育のみの場合であれば照明タイプはLED照明がオススメです。蛍光灯でも構いませんが、LED照明は蛍光灯に比べデザイン性が高いものが多く、光の色や強さを変更できる機能を持った商品もあり、選択肢が豊富にあります。

水草を育成する場合

  • 不要
  • LED(低価格帯)
  • LED(高価格帯)
  • 蛍光灯

水草を育成するアベニーパファー水槽の場合には「LED(高価格帯)」「蛍光灯」がおすすめです。
昔はLED照明では水草が育ちにくいというイメージから、蛍光灯照明が勧められていましたが、最近はLEDでの水草育成実績も豊富にあり、ショップにいけばいくらでもLEDで育てている水草水槽を見ることができます。ただ、LEDにも水草向きのものとそうでないものがあり、水草向きの商品は基本的に高価格になります。アヌビアス・ナナやウィローモスなど、光量が求められない水草のみ育成する場合には低価格帯の照明でも問題ありませんが、もし前景草やロタラなど、光量が求められる水草を育成するなら、高価格帯の商品を選択してください。蛍光灯商品に比べ、LED照明は薄型でデザイン性も高く、電気代も安くなります。

ろ過装置・フィルター

ろ過フィルターは水槽で飼育する生体、水槽サイズ、水槽の目的などにより最適な製品が異なります。以下に各フィルターの特徴と、最適な製品を条件別に記載します。
方式 価格 ろ過能力 メンテナンス 静音性 見栄え 水草育成 生体育成
外部式 3 4 2 5 4 5 4
外掛式 4 2 4 4 3 4 3
上部式 4 4 4 2 2 2 5
底面式 4 4 1 4 3 2 5
投げ込み 5 1 2 2 1 2 2
スポンジ 4 3 3 2 1 2 3
流動式 2 (5) 5 4 3 4 5
オーバーフロー 1 5 4 3 5 2 5

※5段階評価。数字が大きいほど高い評価。
参考:QUBE-水槽用フィルター・ろ過器(水中ポンプ)の選び方と各特徴

水槽サイズが30cm以下の小型水槽の場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
30cm以下の水槽で熱帯魚を飼育する場合、「底面式フィルター」「外掛け式フィルター」「投げ込み式フィルター」「スポンジフィルター」が候補となります。

まず、30cm程度の小型水槽の場合、外部式や上部式は小型水槽に対応しているフィルターがあまりありませんので選択肢に入りません。

外掛けは汎用性の高いフィルターですのでアベニーパファー水槽でももちろん使用可能です。水草育成を行うなら他のフィルターが水草育成向きではありませんので、こちらのフィルターを選択してください。ただ、製品によっては水流が強く、水流の苦手なアベニーパファー水槽には不適切な場合もあるので注意が必要です。

投げ込み式は安価に入手できますが、水槽内に設置するため悪目立ちする上、エアレーションとセットなため、常に音がするのが難点です。水草育成の場合、CO2の添加を行うこともありますが、添加したCO2がエアレーションで空気中に逃げてしまうため、水草水槽には不向きです。

底面式は各種フィルターの中でも高い濾過力を持っていますが、掃除に手間がかかるタイプのフィルターなうえ、底床を敷く必要が有り、底床をしかない水槽では使用できません。

スポンジフィルターも安価に購入可能ですが、別途エアレーションか外部式フィルターが必要になります。今回の場合は外部式フィルターを設置するスペースは無いかと思いますので、エアレーションを購入することになりますが、投げ込み式同様、悪目立ちし、音が常に出ることになります。

基本的には外掛け式フィルターの購入を検討し、より具体的な要望があればその他フィルターの選択となります。例えば、濾過力が高いほうがいいということであれば底床を敷いて「底面式」か「外掛け式」を。濾過力はそこそこでいいから安く手っ取り早く始めたい場合には「投げ込み式」か「スポンジ」をというような具合です。

水槽サイズが45cm以上&水草を育成しない場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
水槽サイズが45cm以上で水草を育成しない場合は「上部式」「外部式」「底面式」がおすすめです。

上部式フィルターは、構造上酸素を取り込みやすいため、生体育成にうってつけなフィルター方式です。ただし、上部式フィルターを設置するためには水槽にフレームと呼ばれる黒い縁が必要になります。
外部式フィルターは複数あるフィルター方式の中で、最も汎用性の高いフィルター方式ですので、今後どのような水槽を行うにしても使用が可能です。特に、静音性は上部式フィルターよりも高く、寝室など静かな場所に置くときには外部式フィルターのほうが音も小さく、寝る時も気にならないレベルです。

底面式フィルターの場合、濾過力は問題ありませんが、水槽サイズが大きくなればなるほどメンテナンスの手間が増えますので、60cm水槽が限界かと思います。底面式の場合には底床を敷く必要がありますので、底床を敷かない水槽(ベアタンク)の場合には使用できません。また、根をはるような水草との相性も悪いため、もし今後水草育成を考えるなら外部式を選択してください。また、このフィルターにはエアーポンプが必要となりますので、購入の際にはセットになっているか、なっていなければ購入する必要がありますので注意してください。

投げ込み式フィルターは上記のろ過方式よりも、圧倒的に安価に購入可能で、こちらでも問題ありません。デメリットとしては、水槽内に設置するため、見栄えがあまり良くないこと、濾過力が低めで、60cm程度が限界であること、エアレーション(ぶくぶく)とセットになっているフィルターですので音がすることが挙げられます。とにかく価格を重視し、安く手っ取り早く始めたい場合には投げ込み式でもかまいません。

水槽サイズが45cm以上&水草を育成する場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
水槽サイズが45cm以上で水草を育成する場合は「外部式」がおすすめです。
外部式フィルターは水槽の外に設置するタイプのフィルターで、複数あるフィルター方式の中で、最も汎用性の高いフィルター方式ですので、今後どのような水槽を行うにしても使用が可能です。特に、静音性は上部式フィルターよりも高く、寝室など静かな場所に置くときには外部式フィルターのほうが音も小さく、寝る時も気にならないレベルです。また、外部式フィルターは空気と触れ合わない方式ですので、CO2を逃がしにくく、水草を育成するならこれ一択と言われるほど、水草水槽向きのフィルターです。ただし、設置するためのスペースが別途必要になること、小型水槽に対応した製品が少ないことから、30cm以下の小型水槽の場合には外掛け式フィルターの使用が一般的です。

ろ材

  • 生物ろ材
  • 物理ろ材
  • 化学ろ材

ろ材には微生物のすみかになる「生物ろ材」、物理的にゴミを濾し取る「物理ろ材」、黄ばみや臭いを取り除く「化学ろ材」のおおまかに3種類あります。生物ろ材と科学ろ材はどのようなフィルターでも必須です。流木などを入れる場合、アクなどがでますので、その吸着に科学ろ材を使用します。ただ、化学ろ材自体、1ヶ月〜2ヶ月程度で効果がなくなりますので取り替える必要がありますし、流木のアクは水槽に1ヶ月程度入れておけばほとんど抜けますので、水換えで乗り切ることも可能です。そのため、化学ろ材なしでも問題なく飼育可能ですが、濁りなどが気になる場合には導入を検討してください。
また、基本的にフィルタータイプに合わせたろ材が販売されていますので、必ずフィルタータイプにあったろ材を購入するようにしてください。

CO2強制添加器

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

CO2添加は水草の光合成を活性化し、水草をよりきれいに育てるために水中にCO2を添加するためのものです。水草を育成するならあったほうがいいかと思いますが、水草を育成しない場合や、育成が容易な水草のみ育てる場合には不要です。水草を育てる場合でも、CO2添加がなくても育つ種類もありますので必須というわけではありませんが、殆どの種類はあったほうが綺麗に育成でき、種類によってはなければ育成が困難なものもあります。購入する水草の情報を調べ、CO2添加が必要かどうかを検討してください。

電磁弁

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

CO2添加装置を時間によりON・OFFするための装置です。CO2添加装置を使う場合には購入してください。

クーラー(冷却ファン)

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

アベニーパファーの適正水温は25℃前後ですので、一般的な熱帯魚と同様の水温となります。日本の場合、四季がありますので、夏場には水温が30℃を超え、冬には10度以下となりますので、水温を維持する装置が必要となります。

ヒーター

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

アベニーパファーの適正水温は25℃前後ですので、一般的な熱帯魚と同様の水温となります。日本の場合、四季がありますので、夏場には水温が30℃を超え、冬には10度以下となりますので、水温を維持する装置が必要となります。

電源タイマー

  • 必要
  • 不要

時間によって照明や保温装置の電源をON/OFFする装置です。照明は電源タイマーで自動化してしまったほうが生体の生活リズムも整いますのであったほうが便利です。

底床

  • 不要
  • 栄養系ソイル
  • 吸着系ソイル
  • 砂・砂利
  • セラミック
  • 溶岩石

水草を育てないアベニーパファー飼育の水槽では、底床に栄養素が含まれる底床である必要がありませんので、「砂・砂利」「溶岩石」「セラミック」の使用で問題ありません。
アベニーパファーは水草水槽との相性が非常にいい熱帯魚ですので、水草水槽内での飼育がよく行われます。もし水草を飼育する場合には「栄養系ソイル」か「吸着系ソイル」を使用してください。ただし、ソイルは栄養を豊富に含みますので、他の栄養が含まれない底床と異なり、苔が発生しやすい環境となります。
底面式フィルターを使う場合には大磯砂か吸着系ソイルを選択してください。また、底床を入れない水槽(ベアタンク)でも問題ありませんが、底床もろ過に有用なバクテリアのすみかとなりますのであったほうが濾過力は上がります。その反面、底床を使用すると水槽掃除が行いにくくなるというデメリットも有ります。

カルキ抜き・水質調整剤

  • 必要
  • 不要

水道水には「塩素」や「重金属」などが入っており、これらは熱帯魚に有害ですので、どのような魚を飼育するにしてもそれらを無害化する必要があります。カルキ抜き剤が販売されていますので、規定量水の中に入れれば中和完了です。

エアレーション

  • 必要
  • 不要

フィルタータイプで「投げ込み式」「底面式」「スポンジ」フィルターを選択した場合、これらのフィルタータイプはエアーポンプとセットで使用しますので、必ず必要になります。
また、水槽内では生体や水草の呼吸により酸素が失われますので、酸素を溶け込ませるためにエアレーション(通称ぶくぶく)が必要です。上部フィルターのように、酸素を溶け込ませるフィルタータイプであれば、なくても酸素量は問題ありませんが、その他のフィルターの場合、酸素量が足りなくなる可能性がありますので、持っておいたほうが安心です。また、急遽生体をバケツに移す必要が出てきた際などにはバケツ内が酸欠になるのを防ぐために使用することもあります。

トリミングバサミ

  • 必要
  • 不要

水草を育成しない場合不要です。

ピンセット

  • 必要
  • 不要

エサにアカメ、赤虫を与えるため、それをつまむためのピンセットが必要になります。

熱帯魚用の網

  • 必要
  • 不要

熱帯魚をすくうための網です。水槽内の生体を移す際などに使用しますのでどのような水槽でも必須です。

水温計

  • 必要
  • 不要

水槽内の水温は常に図れるようにしてください。特に日本は四季があり水温が変化しますので熱帯魚に合わせて水温管理を行ってください。

水質測定キット

  • 必要
  • 不要

特に水槽立ち上げ時期には「アンモニア」「硝酸」「亜硝酸」の濃度が重要になってきますので測れるようにしてください。

水換えポンプ

  • 必要
  • 不要

水換えの際には水を汲み出すためのポンプが必要です。プロホースという製品が代表的です。自動で水を汲み出す器具も販売されています。

バケツ

  • 必要
  • 不要

水を汲み出す際に必要です。また、一時的に生体を隔離するための避難場所としても役立ちます。3個程度持っておくと安心です。

コケ取り道具

  • 必要
  • 不要

どのような水槽でも必ず苔が発生し、水槽面に付着します。それを落とすためにメラミンスポンジなど苔を落とす掃除用具が必要です。100均でも十分ですが、より水槽掃除に特化した商品が各メーカーから販売されています。

アベニーパファー(淡水フグ)の餌

  • 必要(冷凍餌)
  • 不要

アベニーパファーの場合、ネオンテトラのように人工飼料に慣れずらく、赤虫やイトメのような「冷凍餌」を使用します。人工飼料に慣らすことも不可能ではありませんが、個体によってしまうため、基本的には食いつきのいい赤虫イトメを毎食解凍して水槽内に与える必要があります。

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