さて、もうすこし基礎知識にお付き合いを。
水草を買うにしても、色々と知らなければならないことがあります。もししらずに買ってしまって失敗した。。。ってならないように簡単に水草についての説明をしていきたいと思います。
この記事の目次
これ重要です。水草だからショップで買ってきた水草を入れればおわりでしょ。ってわけには行きません。
水草には、水中葉と水上葉の2種類あります。
水草のくせに水上とはこれいかに、って感じでしょうが、水草は水の中だけでしか生息できないわけではありません。
実は水上でも育つ種類が多いのです。水上で育った場合、水上専用の姿となり、水中で育った姿が異なる場合が多いです。(ほぼ同じ場合もあります)
水上葉の水草は、水中に数日〜数週間で水上葉を切り離し、水中葉を新たに展開させます。(これを「水中葉化」させると言います。)
展開させるためには日数が必要になりますので、水上葉を購入した場合、水中葉に生え変わるまでまつ必要が出てきます。
なぜ、こんな面倒な水上葉が販売されているかというと、そちらのほうが生産コストが安上がりだからです。
水中葉を育てるためには当然水の中に植える必要がありますが、その時に問題になるのが「水質の維持」です。
水の中であるがゆえに、コケの発生、害虫の発生、CO2添加の手間、水換えの手間・・など水中ならではの工数が発生します。
水上であればそれらの問題は無視できるので、手間がかからない分、安上がりということです。
そのため、水上葉は水中葉よりも安価に手にはいります。
水上葉 | 水中葉 |
---|---|
価格が安い | 価格が高い |
害虫(スネール等)の心配無用 | 害虫や卵が付いている可能性あり |
水中葉化するまで日数が必要 | 即レイアウトに使用できる |
水上葉を切り離すため、ゴミが出る | そのまま育つためゴミは少ない |
と、メリット・デメリットありますが、予算の都合がつく方や、初心者さんは「水中葉」を購入することをおすすめします。
水上葉は展開までに時間がかかる上、種類によっては茎自体も水上用の茎を展開するため、新しく生えた水中茎を切り取り、水上茎を引っこ抜いて、水中茎を差し戻してやっと水中葉化が完了する、という手間がかかる種類もあります。(ロタラとかはそうですね)
ただ、逆に水上葉での販売が一般的なものもあります。
ショートヘアーグラスなど、前景草は水上葉のものが流通しています。
茎に節があり、その節ごとに葉をつけるタイプです。
茎の途中で切り取り、切り取った茎をソイルに埋める(差し戻し)とそれがさらに成長します。
また、切り取られた茎は、その節から新しい新芽を展開し、成長していきます。
その際に、複数の新芽を展開することもあるため、一気にボリュームを増やせます。
中央から放射状に葉を展開するタイプです。ほうれん草のようなイメージです。
中心から新しい葉を展開しますので、外側の古い葉を根本から切り落とします。
また、育つスピードが早すぎる場合は、ソイルの中にカッターの歯を差し込み、根っこを切断してしまう方法があります。
球根をもつタイプの水草です。
球根から新芽を展開します。古い葉を球根が傷つかないように切り落せばOKです。
根を張らず、主に葉や茎から水中の養分を吸収するタイプの水草です。根を張らないため、水草の再配置が容易です。
自然界では水面に浮いているのですが、アクアリウムではオモリなどを使用し水中に沈めて使うことが多いです。
有茎草と同様です。(リシア除く)切り取った箇所から枝分かれし、増えていきます。また、切り取った茎は葉がついていればそのまま水中に沈めておけば成長を続けます。
石や流木などに糸を使い巻きつけておくと、根がその石や木に絡んで体を固定するタイプの水草です。
活着させる際には、もともとある根をすべて切り落とし、木にビニタイなどで固定します。
ソイルを必要としないため、流木をおいてできたスペースなどを埋める際に使用されます。
水中で育つコケです。こちらも流木や岩にまきつけ、活着させて使用します。
岩や流木に活着させることで、「古さ」のような時間の流れを表現でき、自然感を強調できます。
こちらもコケ同様に活着させて使用します。コケやシダ類は陰性植物と呼ばれ、光量やCO2をあまり必要としません。
そのため、他の水草の影になる場所への配置や、初心者の入門水草として使用されます。
水草の背丈を理解し、配置することで植える位置が決まってきます。
前の方に背丈の高い水草を配置したら後ろが隠れちゃいますよね?
成長してもそこまで背が高くならない水草です。1〜5cm程度。
主にソイルを隠すために使用されます。
前景草と後景草の中間くらいの高さの水草か、背が高くなるが、トリミングに強い水草を全景と後景のつなぎ役として配置します。
後景草と中景草に厳密な定義はなく、水槽サイズによっては中景草が後景草の役割を果たすこともあります。
最も後ろに配置される水草です。水面まで成長したり、背丈が高くなる水草を配置します。
緑系か赤系に分けられます。緑系にも、黄緑〜深緑のバリエーションが有ります。
赤系の水草をうまく配置することで注目を集められ、アクセントカラーとして機能します。
発色がよく、照明に照らされた黄緑色の水草は水槽を明るい印象にします。
リシアやラージパールグラスのように気泡をつけやすい種類もありますので、気泡のきらきらと相まって美しい印象を与えます。
深緑の植物をうまく配置することで、渋さや古さを表現できます。また、明るい色味の水草と隣り合わせにすることでコントラストができ、レイアウトにメリハリがでます。
アクアリウムではメインとなる水草は緑が多いため、色自体に差をだせる赤系の植物は洋書証書にポイントとして使用されます。
強調したいポイントに配置することで、注目させたい箇所への目線を誘導できます。
赤系の色みを維持することが難しい種類も多いため、赤色を維持するために鉄分の追肥を適時行ってください。
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