水草水槽レイアウトをする際、かなりの頻度で使用されるウィローモス。育成も水草の中ではかなり容易な種類となり、初心者が手を出しやすい水草の一つかと思います。今回はウィローモスの育て方、流木や岩(石)への活着方法と、トリミングをしてモスを増やしていく方法、コケ対策からもすグッズまでモスについて知っていることをすべて書いていこうと思います!
この記事の目次
育成難易度 | ★☆☆☆☆(超簡単) |
---|---|
殖やし方 | 枝分かれ |
光量 | 60cm20W1灯以上 |
CO2 | 添加は有効。ただし添付なしでも育成可能 |
水温 | 10度〜28度 |
底床 | ソイル、砂、溶岩石 |
価格 | 半パック:500円 |
日本にも生息するミズコケの一種です。岩や流木に巻きつけておくと活着する(くっつく)性質をもち、活着させることで自然観、古さ、時間の流れを表現できます。活着させずに水中に沈めておくだけでも育成可能です。
一般的な水草のように、土に埋めるタイプの水草ではありませんので、もしかしたら難しそう。。。って思ってらっしゃる方もいるかもしれないですね。でも、このウィローモスという水草、雑に扱っても育ちます。手でちぎったり、光量が弱かったり、CO2添加なしでもOKです。ただ、ソイルに埋めない代わりに、何かに活着させる必要があるので、今回はその作業もお伝えしていこうと思います。
育成は水草の中でもかなり容易な種類で、よく初心者にオススメな水草としてどのような本でも必ずと言っていいほど紹介されます。
ウィローモスが初心者におすすめと言われる理由は以下が挙げられます。
かなり丈夫でかつ、安価に入手可能で、増やしやすいため、かなりの頻度でレイアウトに使用されている水草です。
雑にハサミで切り落としても、すぐに生えてくるため、難しいことを考えずに育成できる数少ない水草です。
特に流木や岩組みの水草水槽レイアウトでは多用され、最も使用される水草と言ってもいいのではないでしょうか。
通常、自然界の流木は時間とともにコケに覆われていきます。コケの付着は時間の流れや、歴史を感じさせ、その姿に趣や重みを感じます。流木を配置しただけだと、パッとしない水槽も、流木にモスを巻きつけるだけで雰囲気が一気にでます。活着する水草はいろいろ種類がありますが、どれも葉が大きく、主張が強いため、流木への活着水草としては使いづらい場面も多くでてきます。それに対し、モスはあくまで流木の形は変化させず、主張もしないため、流木を飾るアクセントとしてとても使い勝手の良い水草と言えます。
初心者向けとして紹介されることがおおいウィローモスですが、中級者〜上級者もレイアウトに多用します。育成する場所をあまり選ばず、活着させるものの形や、トリミングの微妙な調整によって自由に形作ることも可能ですので、レイアウトの自由度が高く、手をかければかけただけ美しい姿になる、奥の深い水草とも言えます。
詳しくは後述しますが、ウィローモスとは別に、南米ウィローモス、フレイムモス、ウォーターフェザーなど、姿形や色の異なる別の種類のコケ類も販売され、こちらもレイアウトに使用される頻度は高いです。ただ、その他のモスは、ウィローモスほど育成が容易でない種類もあるため、ウィローモスを育成し、モスがどのような成長を行うかをある程度把握した上でないと育成のノウハウがわからないかと思いますので、初心者がコケ・藻類を育成するならウィローモスから始めることをおすすめします。
ウィローモスはそれぞれの葉が重なり合うように成長します。成長してトリミングを怠っていると、葉が重なり合った内側の葉に光が当たらず枯れてくるのでまめなトリミングをするように心がけましょう。
また、ウィローモスは糸上藻が比較的つきやすいため、ヤマトヌマエビ・ミナミヌマエビなどのコケ取り生体で対策をしましょう。
CO2の添加、強い光量は必要ありません。ただ、CO2は添加したほうがきれいに発色し、成長速度も早くなりますので可能ならCO2添加を行ったほうが、より美しいウィローモスの姿を見ることができます。
その他初心者向けの水草は以下の記事にまとめています。
初心者向け水草一覧
水草水槽で使用されるモス(コケ類)で代表的なものでも以下ような種類があります。色が明るい緑色の種類や、幾何学的な三角形の形を作る種類、丸っこいかわいらしい形をつくる種類など、モスと一口に言っても多種多様です。
ただ、注意したいのはウィローモスほど育成、増殖が容易でないものもありますので、初めてモスを育成する方は、まずはウィローモスを育成し、感覚を掴んでください。
※リンククリックでチャームのモス詳細ページへ遷移します。詳しい説明はそちらを御覧ください。
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※記事更新時点の情報です。現時点の情報と異なる場合がございますのでご注意ください。
最も育成が容易でメジャーなモスです。深い緑色で、古さや時間の流れ、渋さを感じさせます。育成に難しいところはなく、超がつくほどの水草入門種と言えます。
三角形の幾何学的に形に成長するモスです。ウィローモスよりも色が明るく、群生したモスから出る三角形の葉は整然とした印象を与えてくれます。
一つ一つの葉がふわふわとしており、育成していくと全体的に丸っこい形になる可愛らしいモスです。綺麗に育てるためにはCO2添加、光量が必要になり多少難易度が上がります。
ライトグリーンの明るい印象のモスです。ウィローモスよりも葉が細かく、庭園の岩に生えているおしゃれコケのような感じです。成長速度が遅いため、黒ひげコケなどの被害に合いやすい種類です。
その名の通り炎のような姿をしたモスです。他のモスと異なり、光に向かってねじれながら立ち上がる特長があり、有茎草のように分岐しながらボリュームを増やしていくモスです。育成はウィローモス同様容易ですが、活着力が弱いため、木綿糸のようにそのうち溶ける素材ではなく、テグスを使用し巻いてください。
日本に自生する羽状の葉をもったコケです。ほぼ左右対象に展開する羽状のコケはその名の通り、鳳凰のような優雅な印象を与えてくれます。CO2添加を求める種類ですので、ある程度育成難易度が高めです。
ふわふわの細い葉が密集しているかわいらしいモスです。リクルートのSUUMOそのままです(笑)高水温によわく、25度程度までの水温を維持する必要が有る上、中性〜弱アルカリ性の水質を好むため、弱酸性の水質になってしまう水草水槽での飼育は困難です。可愛らしい見た目をしていますので、それ専用の小さいカップなどにいれて鑑賞するのもオススメです。
これが最もよく使用される活用法ではないでしょうか。流木組みレイアウトではかなりの頻度で流木に活着させ使用されます。流木に巻きつけることで、自然感の演出や、渋さ、古さ、時間の経過などを感じさせ、水槽の雰囲気を一気に引き上げてくれます。
上記のように、寝そべらせた流木に活着させることで、川の底にある朽ちた木を表現でき、よりリアリティーのある水景を演出することができます。
こちらの写真のように流木とモスだけのレイアウトを行えば、モスの深い緑一色で染められるウィローモス水槽が完成します。他の水草がなくとも、モスを流木に巻き付けて伸びてきたらトリミングをおこなうだけでこれくらいの水景を作ることができます。トリミングさえこまめに行えば、安価に、初心者でも目指せるレイアウト水槽といえますね。
また、小さい石に活着させることで、気分によってレイアウトを自由に移動できますので、まだレイアウトを変更する可能性がある水槽や、他の水草の育成速度に合わせて最適な場所への移動も可能です。
ウィローモスなどのモスとシュリンプの相性はバッチリです。QUBE運営メンバーにビーシュリンプ水槽を数個運用し、繁殖をしている半ブリーダー的なメンバーがいますが、それぞれの水槽には必ずなにかしらのモスを入れています。モスは稚エビの隠れ家になる上、エビが食べる餌としても役立ちます。そのため、シュリンプ水槽とは切って切り離せない存在です。
また、ビーシュリンプは水質にかなり敏感なため、水質を添加時、未添加時で変動させてしまうCO2添加は基本的に行いません。そのため、CO2添加なしでも育成できる水草であることが必須条件になるのですが、ウィローモスを代表とするモス系の水草は、CO2の添加を必要としないものが多く、まさにうってつけと言えます。
またシュリンプ専用の水槽でなくても、コケ取り生体としてヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビを水草水槽に入れる方も多いかと思いますが、ミナミやヤマトヌマエビとの相性もばっちりで、家の水槽ではモスをツマツマするエビの姿がよく見られます。
「ウィローモス」とシュリンプ
三角の葉が美しい「南米ウィローモス」とシュリンプ
育成難易度が高めの「ウォーターフェザー」とシュリンプ
など、様々なモスにエビが群がっていることから分かる通り、シュリンプ水槽との相性はバッチリです。シュリンプ水槽にモスを入れることで、生存率、繁殖率が向上するそうです。
モスは背が高くならず、横に活着しながら張って育成していくので前景を埋めるための水草(前景草)としても使用可能です。モス絨毯の作り方は、平べったい石に活着させ、それを並べて沈めておくだけで比較的短期間で深緑のモス絨毯が完成します。
下手にグロッソやショートヘアグラスのようにテクニックが必要になる前景草を使用して失敗するくらいなら、ウィローモスのように育成難易度が圧倒的に低いものを使用して作るのもオススメです。
さて、では実際にウィローモスの流木・岩への活着方法をお伝えしていこうと思います。とはいっても、そこまで気を使う水草ではありません。雑に扱っても、生命力が強いためすぐに新しい目が生えてきます。水草を触るのが初めて、という方でも恐れずに水草を切るということに慣れていきましょう!
まず、活着させるものを用意してください。ウィローモスは水中から栄養素を吸収しますので、水の中という条件を守れば活着する素材は選びません。一般的には流木か、岩・石に活着させるのがメジャーな方法です。流木であればアク抜き処理をしておいてください。また、活着させずとも、水に沈めておけばそれで育成可能ですのでネットや網に入れて、オモリと一緒に沈めておけば勝手に網目の間からモスがはみ出して育成していきます。
活着させる素材の形によって、モスマット(モス絨毯)やモスボールも作成可能です。緑の絨毯を目指して、前景草として使用する場合は小さめの平べったい石に巻きつけたり、ネットに入れて絨毯にしたいところに並べておけばOKです。成長に伴い、岩肌や網が隠れ、隣り合うモスマット同士の境目もわからなくなっていきます。
ただしモスは他の前景草のように自然に横に面積を広げていく、ということはせず、基本的には活着した流木や岩から数センチはみ出す程度です。そのため、モス絨毯で埋めたい場所の面積分のモスが必要になります。
モスは、ソイルに埋めるタイプの水草ではなく、岩や石に活着させてレイアウトする水草です。そのため、まずは流木や石に糸でモスを巻きつけて置く必要があります。活着するまでの期間は大体2週間〜1ヶ月程度と言われています。ウィローモスの活着につかう糸で代表的なのは「テグス・釣り糸」か「木綿糸(モスコットン)」です。
それ以外だと接着剤やタッパー、ラップを使用する方法もありますが、どれもちょっと変わった方法ですので、今回は一般的に使用されるテグス・釣り糸と木綿糸の説明を行っていきます。
耐久性が高く、水に溶けないため、巻きつけたらずっと巻き付いた状態で残ります。
そのため、モスを活着させる際に使用する以外にも、活着するまでに時間がかかる水草(ハイグロフィラ、ミクロソリウム、アヌビアス・ナナ等)や、そもそも活着しないが沈めておきたい水草(リシアなど)を巻くときにも使用されます。半透明ですが、光を反射するため、遠目に見ても糸が巻きつけられているのがわかります。糸はモスの成長とともに隠れて見えなくなりますが、もちろん、モスが巻き付いている箇所のみです。モスを巻きつけていない方向の糸は見え続けますので、それが目に見えない場所になるようにしておかないと、ずっと糸が見えてしまいますので注意が必要です。
1ヶ月程度で木綿糸の一部が溶け、切れてくるため一ヶ月以内に活着する水草が対象です。
活着する水草にはミクロソリウム、アヌビアス、ハイグロフィラなどありますが、どれも1ヶ月以内で確実に活着が行われるわけではないため、これらを活着させる際には木綿糸は使用しません。
そのため、基本的にはモス系の活着の際にのみ使用します。
モスであれば、たいていは1ヶ月以内に活着しますが、もちろん確実に1ヶ月以内に活着するというわけではありません。過去に木綿糸を使用し、モスの活着を行いましたが、蛍光灯2灯だけの水槽では木綿糸が溶けだしたときにモスの活着が始まっていませんでしたので、再度巻き直した苦い記憶が有ります。そのため、低光量、CO2添加なしなど、成長が遅れる環境下ではモスの活着に時間がかかることも有りますので、木綿糸を選ぶ際にはモスが1ヶ月以内に活着する水槽環境を整える必要があります。
また、釣り糸と異なり、で糸が目立つ巻き方をしても、そのうち溶けてなくなりますので気兼ねなく巻くことができます。
モスを巻く際には、テグスか木綿糸かで選ぶのが一般的です。
木綿糸は時間とともに水に溶け、1ヶ月程度で溶けてなくなります。ウィローモスが活着するのがだいたい数週間〜1ヶ月程度ですので、ウィローモスが活着する頃には溶けてなくなっている計算です。それに対し釣り糸やテグスは耐久性が高く、水に溶けずずっと流木に巻き付いたままです。
お好みに合わせて、でいいのですが、今からどちらを買おうか迷っている人は釣り糸を買っておけばいいと思います。
木綿糸は大体1ヶ月程度で溶けてなくなりますが、例えば、それ以下の期間で木綿糸の途中だけが溶けきってしまった場合、糸がほどけてしまい、1ヶ月もたないことも考えられますし、低光量、CO2添加をしない水槽環境下だとウィローモスの成長が遅くなり、一ヶ月程度では活着しきらないことが起こりえます。つまり木綿糸だとウィローモスが活着する前に木綿糸がほどけるリスクがあるわけです。
特に初心者さんだと、最初から高光量、CO2添加など、水草育成に最適な水槽設備を持っているわけではないと思いますので、途中でほどけるリスクのある木綿糸より、テグスをおすすめします。ただしその際には、モスを巻きつけていない箇所の釣り糸は目に見えないところに向けるように注意して下さい。
また、木綿糸はモスの巻きつけ以外に使用することはあまりありませんが、釣り糸であれば使用する機会が結構あります。
初心者向けの代表的な水草のひとつにアヌビアス・ナナやミクロソリウム、ハイグロフィラという、これまた活着する水草があります。この水草たちはモスのようなコケ類とは違い、葉をもつ水草です。これらは根を岩や流木にまきつけることで、その岩に自身を固定します。この水草は成長速度が遅めですので1ヶ月程度では活着し切れません。そのため、釣り糸やビニタイという水に溶けない素材を使用し活着させます。
つまり木綿糸は溶けるタイミングがうまく見計らえない上、1ヶ月以内に活着が保証される水草しか使用しないんですね。となると使う場面はモス系くらいで、そのモスでも活着し切る前にほどけるリスクがあります。そのため、初心者や、聞いてもよくわかないという方は釣り糸・テグスを買っておけばいいかと思います。
今回は100均で売っていた釣り糸を使用します。
接着剤やタッパー、ラップを使う方もいらっしゃるのですが、僕がそれをやったことがないのでここでは記事の紹介だけとさせていただきます。
●モスをラップで巻く方法
石にモスを起き、それをラップでくるみ活着するまで待つ方法です。定期的に霧吹きを行い、新鮮な水を与えます。
http://www.gan.st/gan/blog/index.php?itemid=7318
●モスをタッパーで活着させる方法
モスをタッパーに入れておき活着を待つ方法です。
http://ameblo.jp/dabochiinazuma/entry-11355134111.html
●モスの活着に接着剤を使用する方法
アヌビアス・ナナなどの活着で使用されることもある方法です。接着剤は水槽の水質に影響を与えない、与えにくいものを選んで下さい。
ウィローモスの量は60cm水槽の流木数本に活着させる程度であれば、チャームで2パック購入すれば十分です。今回は購入しすぎて半分以上余りました(笑)足りなければ増えてきたウィローモスをトリミングし、その切れ端を再度巻けば育成していきます。ウィローモスはアクアリウムショップであれば大抵販売されています。東京であれば以下の記事に記載したショップなら、ウィローモス以外の水草も豊富に取り揃えていますので、ウィローモスと一緒に他の水草を購入することができオススメです。
●農薬が使われていないかどうか
ウィローモスに限った話ではありませんが、水草には一部農薬が使用されているものもあります。農薬は熱帯魚などの生体にダメージを与え、特にシュリンプ・エビには致命傷になりえます。そのため、「無農薬」であるかどうかを確認して下さい。通常、ショップで販売されるウィローモスは、無農薬のものが基本です。
●モスの種類に注意する
モスの種類で説明したとおり、「モス」と名がつくものは様々な種類があります。形や色が異なったり、育成条件が異なる種類もありますので購入の際には注意してください。
水を張ったバケツに、網を用意してください。今回は熱帯魚用の網を使いましたが、三角コーナーのネットでも洗濯ネットでもなんでもいいです。ウィローモスを通過させず、水を切ることができればOKです。
ウィローモスの塊を手に取り、それを1cm程度の長さにザクザク網に切り落としていきます。なぜ切るか、というと切ったところから新芽が生えてくるからです。ロタラのようにすべての長さを均一に揃える必要は全くなく、短すぎる、もしくは長すぎる切れ端ができたとしても気にする必要はありません。大体の長さを1cm程度に切っていけばOKです。
また、ハサミでなくとも、手でちぎっていっても問題ありません。
網ごとたぷんとバケツの水につけてください。湿らせることで、流木や岩への活着を行いやすくします。
流木や岩の表面がうっすら見える程度の薄さで敷いていってください。上記の写真くらいです。モスは影などの低光量下でも育成できますが、モスが重なっていると、下になったモスに光が全く届かず、そのモスが腐って苔や水質汚染の原因となってしまいます。そのため、最初は隙間があっても構いませんので、モス同士が重ならないように配置していってください。
モスには活着根をつける側が決まっているらしいのですが、オモテウラを気にしているといつまでたっても終わりませんので、気にせずにおいて行ってください。問題なく育成可能です。
目安としては糸と糸の感覚が5mmくらいになるように巻いていきます。よほどぐるぐる巻にしない限り、モスはあいだから這い出て成長していきますので、モスが水の中に入れても出て行かないくらいのまき方であればOKです。
はみ出しているモスを切り落としてください。これをしないとこの部分だけどんどん先に成長して見栄えが悪くなります。成長速度を揃え、綺麗に形作るためにはみ出したモスは切り落としてください。
水槽内にモスが散らばると、回収が困難になり、変なところでモスが成長し始めます。たまに水草をトリミングした時に「あれ?こんなところでモスが育ってる。。。」なんてことがたまにあります。育成し安すぎるのも問題ですね(笑)水槽内で散らばる前に一旦水につけ、巻きつけが弱かったモスやモスの切れ端を洗い流してください。そうすることで、想定外の場所でモスが勝手に育成し始めるというのを防ぐことができます。バケツに落ちたモスは網ですくってまた他の流木や岩に巻きつけて再利用できます。
水槽内のお好みの場所にレイアウトしてください。モスは影になっている場所でも育ちますので、後景草や中景草の前においても問題ありません。今回はモスを巻いた流木をソイルの上に倒してレイアウトしました。クリプトコリネの影になっていますが問題なく育成できています。ただ、やはり光が当たる場所と当たらない場所では育つスピードが異なります。光があたっているほうがモスが成長しているのが写真からわかりますね。
ウィローモスを始めとした初心者向けの水草のみで水草レイアウト水槽を制作した記事を公開しています。
水槽の設置から水草の植栽、運用まですべてまとめていますので興味があればぜひぜひ御覧ください。
ウィローモスはトリミングしたところから新芽を展開します。密に茂らせるためには、伸びてきたら2〜3mmの長さにトリミング、というのを繰り返していきます。
トリミングにはとても強いため、群生させるためにはトリミングを定期的に行ってください。
今回はわかりやすいように小さな石に活着させたモスを例にトリミングしていきます。これはだいたい1ヶ月程度水槽内で育成したモスです。まず、モスが数cm程度伸びてきたら切りどきです。特に活着初期はモスの成長速度に差がでて、伸びているモスと伸びていないモスができます。ひょろひょろっと数本モスが出てきているのも見栄えが悪いので、見栄えを整えるためにも、成長速度を揃えるためにもこれくらいのタイミングで一旦トリミングします。
横から見るとこんなかんじです。
流木のモスをトリミングする場合には水草トリミング用の柄の長いトリミングばさみがあると便利です。
大体2〜3mm程度の長さに切り落としてください。また、育ってほしい方向のモスを長めに残しておくと、理想の形に近づけやすくなります。今回は写真素材に使うために水槽内に置いておいたウィローモスなので、深く考えずにトリミングしていきます。
トリミング後は上記のようになります。
トリミングした後のモスの切れ端は他の流木や石に活着させればそこからさらに成長していきます。モスを増やしたい場合は切れ端をすてずに再利用しましょう!
モスの切れ端が水槽内に散らばると、回収が困難になり、変なところでモスが成長してしまうため、水で一旦洗い流してください。
温度は水槽内のものとある程度合わせた水が理想です。
水槽内から取り出せず、水槽内でトリミングする場合はモスの回収を忘れないで下さい。ほうっておくと勝手に変なところで育成しだします
あとは元の位置に戻せばトリミング終了です。これを繰り返していけば、モスの密度が高まり、美しい姿になっていきます。ある程度密度が高くなったら、あとは好きな長さになるまで放置しておけばボリューム感が一気に増します。
上記でトリミングしてでた切れ端を集め、再度石や流木に糸で巻きつければOKです。やりようによっては無限に増やせます。
ウィローモスは他の水草に比べてあまり苔被害に合うことが少ない水草です。
ただ、自分の水槽では糸状ゴケ、黒ひげゴケは過去発生したことがあります。モスに限った話ではありませんが、ミナミヌマエビやヤマトヌマエビなどコケを食べるコケ取り生体を入れておくことで予防になります。またコケへの対処法としては、コケが水槽内で広がる前に、コケがついた箇所をトリミングしてしまって構いません。ウィローモスは成長スピードが早いため、トリミングを繰り返してもすぐに元通りになります。
コケ取り生体に関しては以下の記事にまとめています。
ウィローモスは低光量、CO2添加なしで育成でき、水質もシビアではないため、水草の中で最も育成しやすい種類のひとつです。それでも植物である以上、枯れないわけではありません。
ウィローモスを活着させるときには1cm程度であれば問題なく活着していきますが、細かく切りすぎた場合はさすがに成長阻害が発生します。
ウィローモスの最適な水温は20〜28度程度と一般的な水草よりもちょっと広めです。また水質もそこまでうるさくありません。
もし水槽内のすべての水草が枯れるようであれば、温度や水質が水草育成に向いていない可能性があります。例えばアルカリ性の水質であるとか、水温が15度程度になっているとか。
その場合はさすがのウィローモスも育ちませんので、水質の改善を行うことで水草を育成できる環境に変えていくことで解決します。
モスは一般的な水草のように底床から栄養分を吸収するタイプの水草ではなく、水中から栄養を吸収します。ソイルを底床に選んでいれば、特に追肥の必要はありません。ソイルから溶け出す栄養素だけで十分育成可能です。もし、ソイル以外の底床(砂、溶岩石、セラミックなど)を敷いている場合、その底床には栄養は含まれませんので別途固形肥料を底床に埋めるか、液肥という液体タイプのものを使用することで改善が見込めます。
追肥?固形肥料って?という方は以下の記事を御覧ください。
ウィローモスのコケ予防・対策を見てください。
基本的にはコケ取り生体で予防し、コケが生えてきたらトリミングで切り落せばいいかと思います。
モスは何にでも活着しますので、活着させる素材の形によって様々な見せ方が可能です。
上記では流木に活着させる方法を解説しましたが、同じような方法で活着させる素材を変えれば以下の様なモスグッズも作成可能です。
写真クリックでチャーム商品詳細ページヘ遷移します。
ウィローモスを丸い球状のものに巻きつければ丸い形の可愛らしいモスボールが出来上がります。半円形のものに巻きつければ、モスドームと呼ばれます。岩の上や、化粧砂の上に数個配置するなどしワンポイントとして使いやすいです。自然と丸い形になるウォーターフェーザーというモスがあるのですが、それの育成に失敗したことがあったり、より安価に丸い形のコケが必要であればこれをおすすめします。
モスボール・モスドームの詳細を見る
丸い球状のものに巻きつけるのはモスボールと同様ですが、モスバルーンはピンポン球などの浮力のあるものに巻きつけます。それを糸でオモリにつけておけば、水中を漂うモスの出来上がりです。リアリティさよりも、もっとメルヘンチックで不思議な世界観を水槽内で表現する場合におすすめです。
モスバルーンの詳細を見る
平べったい網やネットに入れて育成すればモスマットの出来上がりです。前景草としてモスを使用したい場合にオススメです。リシアを沈めておくための網などがチャームで販売されていますので、それを使用しても問題ありません。モスマットを全景に隙間なく並べて育成すれば、モスで緑の絨毯を作ることができます。
モスマットの詳細を見る
見た目はモスマットと同様ですが、こちらはネットを使うのではなく、平べったい石に活着させる方法です。前景草として使用する場合、広い面積をモスで埋める必要が有るため、そうなってくると糸で多くの石にモスを巻く作業は多少面倒です。ネットであれば糸で巻く必要もありませんので、面積によってはあみやネットを使用したほうがいいかもしれません。
モスプレートの詳細を見る
たばねたリング状濾材を束ね、その外側にウィローモスを巻き付けるとシュリンプの隠れ家が完成します。リングの中が稚エビなどの隠れ家として機能する上、モスはエビの餌となる水草ですので、とても相性のいい組み合わせです。写真はリング状濾材を数個束ねていますが、ひとつに巻きつけて配置していっても問題ありません。
モシュリンプの隠れ家の詳細を見る
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