アカヒレの飼育方法・水槽立ち上げ方法まとめ - 製品選び・寿命・体長・繁殖・水温・代表的な種類など

アカヒレの飼育方法・適正水温・種類・混泳・繁殖・寿命・水草相性やアカヒレ水槽の立ち上げ方、水槽・ろ過フィルターなどの必要な製品の選び方と費用などをまとめています。

  • 総合
    A
    アカヒレは高水温、低水温、酸欠、水質の悪化どれにも強いため、管理がそこまでうまくない方でも容易に飼育できる種類です。また、対応水槽サイズも幅広く、最近人気の高い小型水槽や、ボトルアクアリウム、屋外で飼育するビオトープでも飼育可能です。飼育される熱帯魚の中では最も強い体を持ちますので、水槽管理をしたことがない初心者には最適な熱帯魚と言えます。
  • 管理しやすさ
    A
    毎日のエサやりと、水量の3分の1程度の水換えを週に1回行ってください。他の熱帯魚に比べ、特に手間がかかるようなことはありません。アカヒレは飼育される熱帯魚の中でも、最も強いと言われる熱帯魚です。幅広い水質に対応できますので、水槽を持ったことがない方でも、容易に飼育が可能です。
  • 初期・維持費用
    S
    日本の四季の水温変化に対応可能ですので、水槽用ヒーター、水槽用クーラーが不要である点で初期費用は他の熱帯魚飼育水槽に比べ安くなります。ただし、低水温、高水温でも生きられますが、最適な水温ではありませんので、元気が無い場合の応急処置用にヒーター、クーラーを持っておくと安心です。
  • 人気度
    B
    初心者向けの熱帯魚としてよく紹介される種類です。ただ、金魚、メダカ、グッピーに比べるとまだまだ知名度が低いものの、最近人気が上昇してきている小型水槽での飼育に向いていますので、これからさらに人気が上がることが予想されます。また、フィンスプレッディングというヒレを広げてアピールする行動も見られ、熱帯魚飼育の楽しさを教えてくれる熱帯魚です。
  • 他魚との混泳相性
    B
    性格は比較的温和です。繁殖期など、同種間ではフィンスプレッディングというヒレを広げる行動が見られます。オス同士で多少小競り合いをすることがありますが、けがをするほどではありません。他魚に対しても同様に、多少の小競り合いはあるものの、致命傷を与えるほどのことはありません。
    アカヒレに攻撃をしかける熱帯魚や、アカヒレを食べてしまうことができるサイズの熱帯魚以外との混泳が可能です。ただし、他魚を入れる場合には、他魚の適正水温や適正phを考慮する必要があり、アカヒレのメリットである水温維持装置なしの飼育ができなくなることも考慮に入れてください。
  • 水草との相性
    A
    アカヒレ水槽でで水草レイアウトを楽しむことが可能です。ただし、一般的に流通している水草は低温や高温に弱く、だいたい20〜25度程度で育成を行います。そのためアカヒレ水槽で水草を飼育する場合には必ず水槽用のヒーターやクーラーが必要になります。
  • 繁殖
    A
    アカヒレは水槽内での繁殖が可能です。水草を大量に植えるなど、隠れ家を豊富に用意してやるか、別水槽へ卵を隔離することで可能性が上がります。

アカヒレの飼育方法

ここではアカヒレの寿命や大きさ、適正水温、水槽立ち上げの流れなど、アカヒレ水槽の概要を記載していきます。

この通りの生体育成を行ったからといってうまくいくことを保証するものではございません。

アカヒレ水槽の概要

アカヒレは数多くいる熱帯魚の中でも、「最強」クラスの強靭さをもつ熱帯魚と言われ、その飼育しやすさから初心者に最適な種類と言えます。低水温、高水温、酸欠、水質の悪化どれにも強く、ボトルアクアリウムやグラスアクアリウムのような水量の少ない水槽でも飼育可能で、水槽用ヒーターや水槽用冷却ファンなどの水温維持装置が別途必要ありません。また、安価に入手可能ですので、群泳が映える大型水槽にも入れて楽しむことが可能です。
とにかく強い熱帯魚を飼育したい場合は、このアカヒレが第一候補で、次に「メダカ」が候補となるかと思います。単純に安価に綺麗な熱帯魚を求めるなら、同じくらいの体長であるネオンテトラやカージナルテトラが候補となります。

アカヒレの魅力

飼育される熱帯魚の中で、最も初心者向けな種類

アカヒレは、熱帯魚の中でも最も体が強いと言われる種類です。高温、低温、水質の悪化、酸欠どれにも強く、水槽サイズ問わず幅広く飼育可能です。また水質も弱酸性から弱アルカリ性まで適用しています。ここまで幅広い水質に適用でき、体が丈夫な種類は他にはいません。保温器具なしでも飼育が可能ということであればメダカが候補に上がりますが、このアカヒレには及びません。

ボトルアクアリウム・グラスアクアリウム・小型水槽でも飼育可能

アカヒレは4cm程度の小型熱帯魚で、幅広い水温に対応可能ですので、金魚のように大きい水槽サイズも必要なく、20cm以下のヒーターや冷却ファンを取り付けるスペースがない小型水槽やボトルアクアリウムでも飼育できます。

屋外の水槽(ビオトープ)でも飼育可能

アカヒレは日本の四季の水温の変化に対応できるため、屋外で飼育する「ビオトープ」でもよく飼育される種類です。

安価に購入可能

アクアリウムショップへ行けば必ずみかける熱帯魚です。繁殖も容易なため、価格も安価に入手可能で、初心者向けの熱帯魚としておすすめされることが多いため、人気の高い種類です。

パイロットフィッシュとしても人気

水槽を立ち上げた当初には、パイロットフィッシュと呼ばれる体の丈夫な熱帯魚をまず飼育し、水槽内の濾過機能を作っていくことになります。水槽立ち上げ当初は水質が安定しないため、丈夫な熱帯魚しか飼育できませんが、このアカヒレは水質の悪化にも強いためパイロットフィッシュとしてよく飼育される種類となります。その他、パイロットフィッシュとして検討される種類としては、ネオンテトラ、ラミーノーズテトラ、カージナルテトラなどがいます。

フィンスプレッディングを見ることができる

熱帯魚の中にはヒレを広げてアピールするフィンスプレッディングという行動を行う種類がいますが、このアカヒレもそれを行います。小型の熱帯魚で、比較的地味な熱帯魚ですが、安価に入手でき、飼育しやすく、フィンスプレッディングや繁殖など、熱帯魚らしい行動を見ることができ、人気が高い熱帯魚です。フィンスプレッディングをする熱帯魚で代表的な熱帯魚に「ベタ」がいますが、気性の荒さから混泳が難しく、さらに保温器具も必要となりますので、多くの熱帯魚を水槽内に入れたい方や、出来る限り安く始めたい場合にはアカヒレをおすすめします。

アカヒレの飼育方法

飼育難易度

向け

アカヒレは雑誌やwebで水槽初心者向けとしてよく紹介される種類です。水質の悪化、酸欠、低温、高温にも強いため、水質管理がまだうまくない初心者水槽でも安心して飼育できます。また、飼育する水槽サイズを問わず、水草水槽、ボトルアクアリウム、ビオトープなど、飼育される観賞魚の中で最も様々な種類の水槽で飼育可能です。

寿命

3 年〜

一般的な小型熱帯魚と同じくらいの寿命です。

最大体長

4 cm

小型魚に分類されるサイズです。このサイズなら小型水槽でも問題なく飼育可能です。

遊泳層

アカヒレは中層〜上層付近を遊泳します。

繁殖

アカヒレは水槽内での繁殖が可能です。卵を別水槽に隔離すればさらに孵化の確立が高くなります。

水槽適性水温

15-25

アカヒレは日本の四季の水温の変化に対応可能です。そのため、水槽用のヒーターや冷却ファンを設置しなくても飼育が可能です。ただし、飼育は可能ですが、低温や高水温で調子を崩すこともある上、動かなくなり鑑賞性が下がってしまいますので、可能であればヒーターや冷却ファンを購入しておいたほうが安全で安心です。

適性ph

水道水をカルキ抜き剤で中和した水で飼育可能です。

推奨水槽サイズ?

この熱帯魚を飼育する場合に必要な水槽サイズと、水槽サイズ毎の飼育限界数の一覧です。1匹●リットル必要のように機械的に計算を行っています。

30 cm以上

水槽飼育限界数(1匹/1Lでの計算)

ボトルアクアリウム 20cm 30cm 45cm 60cm 90cm 120cm
2匹 8匹 12匹 30匹 65匹 180匹 240匹

ボトルアクアリウムのような水量が少ない水槽から、90cm以上の大型水槽まですべてのサイズの水槽に対応可能です。また、外に設置するビオトープでの飼育も可能です。通常、ボトルアクアリウムでは水槽の水温維持装置が設置できないため、通常の熱帯魚であれば水温の低下や上昇に耐えれませんが、アカヒレは低水温、高水温、水質の悪化、どれにも強いため超小型水槽でも飼育が可能な数少ない熱帯魚です。ボトルアクアリウムに対応している熱帯魚としては他にメダカが代表的です。エビであればミナミヌマエビが飼育可能ですが、エビは水質の変化に弱い一面を持つため、水質管理に気を使う必要があります。

水槽重量(60cmの場合)

100 kg

水槽 水量 水槽台 フィルター 底床 照明
約10kg 約60kg(L) 約20kg 約5kg 約3kg 約2kg

60cm水槽の場合の水槽重量合計です。製品、製品の組み合わせなどにより変動しますのであくまでも目安としてください。

初期費用(60cmの場合)?

60cm水槽の場合に必要な初期費用です。任意の製品から金額を取得し、数値を丸めていますので、あくまでも目安としてください。購入する製品により金額は変動します。

円程度〜

アカヒレ水槽は、低水温、高水温どちらでも飼育が可能ですので、水槽用のヒーターや冷却ファンの購入が不要で、その電気代も発生しませんので他の熱帯魚水槽に比べ安価に水槽を始めることができます。特にボトルアクアリウムのような水量の少ない水槽でも飼育が可能ですので、小型水槽で始めるならかなり費用を抑えることが可能です。
立ち上げに必要な製品と金額

混泳相性

アカヒレは温和な性格で、他魚に対し攻撃を仕掛けたりはしませんのでアカヒレを食べてしまう熱帯魚や、攻撃を仕掛ける熱帯魚以外との混泳が可能です。詳しくは「混泳相性」をご確認ください。

水草育成相性

一般的に流通する水草は25℃前後、弱酸性の水質で育ちます。アカヒレはその水質で育成可能ですので、水草育成との相性は良いです。ただし、水草を育成する場合には水温を25℃前後に摺る必要がありますので注意してください。

手間・メンテナンス

他の水槽に比べ、特に手間がかかるようなことはありません。そこまで水質に敏感ではなく、水温に関しても幅広く適応しますので、そこまで水質に気を使わない分、手間は多少少ないかと思います。

アカヒレとの混泳相性

金魚 金魚は最大15cm〜30cmになり、アカヒレ程度のサイズであれば食べてしまうおそれがあるため混泳は難しいです。もし混泳させる場合には、水草、流木など、隠れ家となる場所を豊富に用意してください。
メダカ メダカは温和な性格ですので、争いをほとんど起こしません。
カラシン テトラとの混泳は全く問題ありません。ペンギンテトラなど、一部カラシン系で気性の荒い熱帯魚もいますので注意してください。
グッピー グッピーとの混泳は全く問題ありません。グッピーは温和な性格ですので、多種に対し攻撃をしかけることはありません。
ベタ オスのベタは同種多種問わず攻撃を仕掛けますので1水槽1匹の単独飼育が基本です。そのため混泳は基本的に不可です。個体によっては他種の魚に無関心なものもいますので、あとは個体次第となります。
エンゼルフィッシュ アカヒレ程度のサイズの場合だと食べられる恐れがあります。また、エンゼルフィッシュは繁殖期には特に縄張り意識が強くなり、攻撃的になります。その場合、アカヒレは攻撃を避けることができず、最悪死に至りますので混泳はおすすめできません。
ディスカス アカヒレ程度のサイズの場合だと食べられる恐れがあります。また、ディスカスは縄張り意識をもつ個体が多く、泳ぎの不得意なアカヒレは攻撃を避けることができず、最悪死に至りますので混泳はオススメできません。ディスカスの場合は個体によっては他魚に無関心な場合もありますので、あとは個体次第となります。
コリドラス・ローチ 中〜上層を泳ぐアカヒレと、底物熱帯魚であるコリドラス、ローチは、遊泳層も重ならず、お互い他魚に無関心なため混泳可能です。
オトシン 基本的に水槽面や流木にくっついている種類で、性格も温和なためアカヒレと混泳可能です。
プレコ タイガープレコ、インペリアルゼブラプレコのような小型プレコであればお互い無関心で、泳ぐ層も異なりますので混泳可能です。中型、大型のプレコは種類によっては攻撃的なものも多いため混泳はおすすめできません。
大型魚 大型魚の捕食対象となりますので混泳はできません。
エビ・シュリンプ 混泳は問題ありません。特にアカヒレと同じような水温で飼育できる「ミナミヌマエビ」であれば、保温器具無しでの育成が可能です。
水草 アカヒレ水槽で水草の育成が可能です。ただし、一般的に流通する水草は適正水温が25℃前後ですので、水草を植える場合には、水温をその水温に合わせる必要があります。

アカヒレの代表的な種類

※サイト制作時にチャームより取得した金額です。現在の金額とは異なりますので最終的な金額はチャームにてご確認ください

アカヒレ水槽の立ち上げの流れ

1

水槽、フィルターなど水槽器具を購入

まずは水槽器具を購入してください。最初に生体は入れませんので、このタイミングで生体の購入は不要です。
必要な水槽器具一覧

2

水槽器具の設置

水槽台、水槽、フィルター等、水槽器具を設置してください。水槽の場所は「重量に耐えられ」「電源から近い」「水場から近い」などの条件から判断してください。各製品の設置方法は製品についている取扱説明書などを確認してください。

3

水槽に底床を入れる

水槽内に底床を入れてください。

4

水槽にカルキ抜きした水を入れる

水槽内にカルキ抜きした水を入れてください。カルキ抜きはエーハイムの「フォーインワン」など、カルキ抜き剤が市販されていますので、そちらを適量水に入れてください。

5

生体を迎えるための水を作る

ろ過フィルターの電源を入れ、水槽内で水を循環させてください。生体は数日(1日2日程度)いれず、水だけの状態で運用することで、アカヒレを迎えるための水を作ります。(すでに生体を購入、入手している場合にはこのステップはなくても結構です。)

6

アカヒレを入れる

アカヒレを入れます。入れる場合には「水合わせ」という、水槽の水になれさせる作業を行ってください。アカヒレがいきなりちがう水質に放り込まれ、体調を崩すことがありますので、慎重に行ってください。また、この段階では水槽内に入れるアカヒレは少なめにしてください。いきなり多くの生体を入れると、ろ過が間に合わず、水質の悪化によりアカヒレにダメージを与えてしまいます。(この段階では有害物質を無害化するろ過は行われていません。)

7

3日に1回程度、水量3分の1程度の水換え[最初の1ヶ月程度]

有害物質を無害化する濾過機能が水槽内にできあがるのは1ヶ月程度かかります。そのため、それまでは水換えにより有害物質を水槽外に排出する必要がありますので、この時期は水換えの頻度を高めにし、水量の3分の1程度を3日程度に1回行ってください。

8

エサやり、定期的な水換え

エサは毎日1回〜2回程度行ってください。また、生体を入れてから1ヶ月程度たてば有害物質を無害化する「濾過機能」が水槽内にできあがっているはずですので、週に1度程度の水換えで大丈夫です。生体を追加で入れるならこのタイミング以降にしてください。

アカヒレ水槽に必要な製品と選び方

アカヒレ水槽の立ち上げに必要な製品と金額・維持費用は以下のとおりです。
ここで記載する金額は推奨しているサイズの費用となり、任意に選択した製品の金額を丸めて表示しています。購入時には必ず製品の対応規格・価格をご注意ください。

※実際にこの通りの飼育・育成や器具購入を行ったからといってうまくいくことを保証するものではございません。また、データが明らかにおかしい場合は、お手数ですがお問い合わせフォームかtwitterからご連絡ください。

必要な製品と金額

製品名 おすすめ 初期費用
合計 円程度〜
水槽サイズ 60cm 3000円
水槽材質 ガラス
水槽台 必要 3000円
水槽マット 必要 1,000円
照明 低価格LED or 蛍光灯 4,000円
ろ過装置・フィルター 外部式フィルター or 上部式フィルター or 投げ込み式フィルター 3,000円
ろ材 生物ろ材 / 化学ろ材 / 物理ろ材 1,000円
CO2添加装置 (不要) -
電磁弁 (不要) -
クーラー・冷却ファン (なくてもよい) -
ヒーター (なくてもよい) -
電源タイマー 必要 1,500円
底床 (不要) -
カルキ抜き・水質調整剤 必要 500円
エアレーション 必要 1,500円
トリミングバサミ (不要) -
ピンセット (不要) -
熱帯魚用の網 必要 500円
水温計 必要 500円
水質測定キット 必要 1,500円
水換えポンプ 必要 800円
バケツ 必要 300円
コケ取り道具 必要 100円
魚の餌 必要 500円
バックスクリーン 必要 500円
肥料・液肥 (不要) -
バクテリア剤 (不要) -
  • 最もおすすめな製品
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水槽サイズ

  • ボトルアクアリウム
  • 20cm以下
  • 30cm
  • 45cm
  • 60cm
  • 90cm
  • 120cm
  • ビオトープ

アカヒレはどのような水槽サイズでも飼育可能です。 アカヒレの最適な水温は15-25℃程度ですが、0℃から30℃程度までの水温で生息が可能です。そのため、水槽用のヒーターや冷却ファンなどがなくても飼育ができ、屋外で飼育するビオトープや、最近人気が高まっている小型水槽やボトルアクアリウムでも飼育可能です。 ただし、水量が少ない場合、水質の管理が難しく、ちょっとしたことですぐに水質が変化してしまいますので、飼育者の知識と経験が求められます。そのため、初心者の場合、小型水槽の飼育よりも、ある程度水量があり、最も流通している60cm水槽か、もう一回り小さい45cm水槽が理想的な水槽サイズとなります。
その他、このように幅広い水槽サイズに対応できる熱帯魚を飼育したいということであれば、「アカヒレ」「ミナミヌマエビ」が候補に上がります。

水槽

  • アクリル
  • ガラス

アカヒレ水槽には「ガラス水槽」がおすすめです。 ガラス水槽は、アクリルよりも安価に入手可能で、傷つきにくい性質を持ちます。アクリルのほうが透明度は高いですが、価格も上がる上、使用年数とともに曇ってきます。水槽には黒い縁(フレーム)がついているものと、ついていないものが販売されています。これは、後々紹介する「濾過フィルター」の種類によって決まります。ろ過フィルターで「上部式フィルター」を使用する場合には、フレームがついていないと設置できませんので、フレームありのものを選択してください。上部フィルターを使用しない場合には、通常、見栄えの問題からフレームが付いていないものを選択することが多いです。

水槽台

  • 必要
  • 不要

30cm以上の水槽の場合、水槽台の購入を検討してください。 家具やメタルラックなどに設置すると家具が重みに耐え切れず、水槽が割れるおそれがあるため、水槽台の購入をおすすめします。水槽台以外に設置する場合には、必ず設置器具全体の重量と、その設置器具の「耐荷重」を確認して下さい。また、90cm以上となると床が重さに耐えられない可能性がでてきますので、床の補強を視野に入れてください。

水槽マット

  • 必要
  • あったほうがよい

30cm以上の水槽の場合、水槽と水槽台の間に挟む水槽マットが必要です。 水槽を直接硬い板の上に設置すると割れる恐れがありますので、水槽の下には必ず専用のマットを敷いてください。

照明

水草を育成しない場合

  • 不要
  • LED(低価格帯)
  • LED(高価格帯)
  • 蛍光灯

水草を育成しないアカヒレ水槽の場合には「LED(低価格帯)」「蛍光灯」がおすすめです。
室内照明だけだと暗くて水槽内が見えない可能性がありますので、水草を育てない場合でも照明はあったほうが便利です。また、照明のON/OFFによりアカヒレの体内時計を整えることができ、アカヒレの健康にも影響を与えます。生体飼育のみの場合であれば照明タイプはLED照明がオススメです。蛍光灯でも構いませんが、LED照明は蛍光灯に比べデザイン性が高いものが多く、光の色や強さを変更できる機能を持った商品もあり、選択肢が豊富にあります。

水草を育成する場合

  • 不要
  • LED(低価格帯)
  • LED(高価格帯)
  • 蛍光灯

水草を育成するアカヒレ水槽の場合には「LED(高価格帯)」「蛍光灯」がおすすめです。
昔はLED照明では水草が育ちにくいというイメージから、蛍光灯照明が勧められていましたが、最近はLEDでの水草育成実績も豊富にあり、ショップにいけばいくらでもLEDで育てている水草水槽を見ることができます。ただ、LEDにも水草向きのものとそうでないものがあり、水草向きの商品は基本的に高価格になります。アヌビアス・ナナやウィローモスなど、光量が求められない水草のみ育成する場合には低価格帯の照明でも問題ありませんが、もし前景草やロタラなど、光量が求められる水草を育成するなら、高価格帯の商品を選択してください。蛍光灯商品に比べ、LED照明は薄型でデザイン性も高く、電気代も安くなります。

ろ過装置・フィルター

ろ過フィルターは水槽で飼育する生体、水槽サイズ、水槽の目的などにより最適な製品が異なります。以下に各フィルターの特徴と、最適な製品を条件別に記載します。
方式 価格 ろ過能力 メンテナンス 静音性 見栄え 水草育成 生体育成
外部式 3 4 2 5 4 5 4
外掛式 4 2 4 4 3 4 3
上部式 4 4 4 2 2 2 5
底面式 4 4 1 4 3 2 5
投げ込み 5 1 2 2 1 2 2
スポンジ 4 3 3 2 1 2 3
流動式 2 (5) 5 4 3 4 5
オーバーフロー 1 5 4 3 5 2 5

※5段階評価。数字が大きいほど高い評価。
参考:QUBE-水槽用フィルター・ろ過器(水中ポンプ)の選び方と各特徴

水槽サイズが30cm以下の小型水槽の場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
30cm以下の水槽で熱帯魚を飼育する場合、「底面式フィルター」「外掛け式フィルター」「投げ込み式フィルター」「スポンジフィルター」が候補となります。

まず、30cm程度の小型水槽の場合、外部式や上部式は小型水槽に対応しているフィルターがあまりありませんので選択肢に入りません。

外掛けは汎用性の高いフィルターですのでアカヒレ水槽でももちろん使用可能です。水草育成を行うなら他のフィルターが水草育成向きではありませんので、こちらのフィルターを選択してください。ただ、製品によっては水流が強く、水流の苦手なアカヒレ水槽には不適切な場合もあるので注意が必要です。

投げ込み式は安価に入手できますが、水槽内に設置するため悪目立ちする上、エアレーションとセットなため、常に音がするのが難点です。水草育成の場合、CO2の添加を行うこともありますが、添加したCO2がエアレーションで空気中に逃げてしまうため、水草水槽には不向きです。

底面式は各種フィルターの中でも高い濾過力を持っていますが、掃除に手間がかかるタイプのフィルターなうえ、底床を敷く必要が有り、底床をしかない水槽では使用できません。

スポンジフィルターも安価に購入可能ですが、別途エアレーションか外部式フィルターが必要になります。今回の場合は外部式フィルターを設置するスペースは無いかと思いますので、エアレーションを購入することになりますが、投げ込み式同様、悪目立ちし、音が常に出ることになります。

基本的には外掛け式フィルターの購入を検討し、より具体的な要望があればその他フィルターの選択となります。例えば、濾過力が高いほうがいいということであれば底床を敷いて「底面式」か「外掛け式」を。濾過力はそこそこでいいから安く手っ取り早く始めたい場合には「投げ込み式」か「スポンジ」をというような具合です。

水槽サイズが45cm以上&水草を育成しない場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
水槽サイズが45cm以上で水草を育成しない場合は「上部式」「外部式」「底面式」がおすすめです。

上部式フィルターは、構造上酸素を取り込みやすいため、生体育成にうってつけなフィルター方式です。ただし、上部式フィルターを設置するためには水槽にフレームと呼ばれる黒い縁が必要になります。
外部式フィルターは複数あるフィルター方式の中で、最も汎用性の高いフィルター方式ですので、今後どのような水槽を行うにしても使用が可能です。特に、静音性は上部式フィルターよりも高く、寝室など静かな場所に置くときには外部式フィルターのほうが音も小さく、寝る時も気にならないレベルです。

底面式フィルターの場合、濾過力は問題ありませんが、水槽サイズが大きくなればなるほどメンテナンスの手間が増えますので、60cm水槽が限界かと思います。底面式の場合には底床を敷く必要がありますので、底床を敷かない水槽(ベアタンク)の場合には使用できません。また、根をはるような水草との相性も悪いため、もし今後水草育成を考えるなら外部式を選択してください。また、このフィルターにはエアーポンプが必要となりますので、購入の際にはセットになっているか、なっていなければ購入する必要がありますので注意してください。

投げ込み式フィルターは上記のろ過方式よりも、圧倒的に安価に購入可能で、アカヒレ飼育にもよく使用されますので、こちらでも問題ありません。デメリットとしては、水槽内に設置するため、見栄えがあまり良くないこと、濾過力が低めで、60cm程度が限界であること、エアレーション(ぶくぶく)とセットになっているフィルターですので音がすることが挙げられます。とにかく価格を重視し、安く手っ取り早く始めたい場合には投げ込み式でもかまいません。

水槽サイズが45cm以上&水草を育成する場合

  • 外部式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 投げ込み(水中)フィルター
  • スポンジフィルター
  • 流動式フィルター
  • オーバーフロー
水槽サイズが45cm以上で水草を育成する場合は「外部式」がおすすめです。
外部式フィルターは水槽の外に設置するタイプのフィルターで、複数あるフィルター方式の中で、最も汎用性の高いフィルター方式ですので、今後どのような水槽を行うにしても使用が可能です。特に、静音性は上部式フィルターよりも高く、寝室など静かな場所に置くときには外部式フィルターのほうが音も小さく、寝る時も気にならないレベルです。また、外部式フィルターは空気と触れ合わない方式ですので、CO2を逃がしにくく、水草を育成するならこれ一択と言われるほど、水草水槽向きのフィルターです。ただし、設置するためのスペースが別途必要になること、小型水槽に対応した製品が少ないことから、30cm以下の小型水槽の場合には外掛け式フィルターの使用が一般的です。

ろ材

  • 生物ろ材
  • 物理ろ材
  • 化学ろ材

ろ材には微生物のすみかになる「生物ろ材」、物理的にゴミを濾し取る「物理ろ材」、黄ばみや臭いを取り除く「化学ろ材」のおおまかに3種類あります。生物ろ材と科学ろ材はどのようなフィルターでも必須です。流木などを入れる場合、アクなどがでますので、その吸着に科学ろ材を使用します。ただ、化学ろ材自体、1ヶ月〜2ヶ月程度で効果がなくなりますので取り替える必要がありますし、流木のアクは水槽に1ヶ月程度入れておけばほとんど抜けますので、水換えで乗り切ることも可能です。そのため、化学ろ材なしでも問題なく飼育可能ですが、濁りなどが気になる場合には導入を検討してください。
また、基本的にフィルタータイプに合わせたろ材が販売されていますので、必ずフィルタータイプにあったろ材を購入するようにしてください。

CO2強制添加器

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

CO2添加は水草の光合成を活性化し、水草をよりきれいに育てるために水中にCO2を添加するためのものです。水草を育成するならあったほうがいいかと思いますが、水草を育成しない場合や、育成が容易な水草のみ育てる場合には不要です。水草を育てる場合でも、CO2添加がなくても育つ種類もありますので必須というわけではありませんが、殆どの種類はあったほうが綺麗に育成でき、種類によってはなければ育成が困難なものもあります。購入する水草の情報を調べ、CO2添加が必要かどうかを検討してください。

電磁弁

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

CO2添加装置を時間によりON・OFFするための装置です。CO2添加装置を使う場合には購入してください。

クーラー(冷却ファン)

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

アカヒレは35度程度の高水温でも生きることは可能ですので、水槽用クーラーや冷却ファンは無くても飼育可能です。ただし、体調を崩しやすくなるため水槽を冷やすための冷却ファンかクーラーをもっておいたほうが安心です。ない場合でも、室内クーラーなどで室温を下げ続ければ水温も下げることが可能です。

ヒーター

  • 必要
  • あったほうが良い
  • 無くても良い
  • 不要

アカヒレは低水温でも生きることは可能ですので、水槽用ヒーターは無くても飼育可能です。ただし、体調を崩しやすくなるため水温を上昇させるための水槽用ヒーターをもっておいたほうが安心です。ない場合でも、暖房などで室温を上げ続ければ水温も下げることが可能です。

電源タイマー

  • 必要
  • 不要

時間によって照明や保温装置の電源をON/OFFする装置です。照明は電源タイマーで自動化してしまったほうが生体の生活リズムも整いますのであったほうが便利です。

底床

  • 不要
  • 栄養系ソイル
  • 吸着系ソイル
  • 砂・砂利
  • セラミック
  • 溶岩石

水草を育てないアカヒレ水槽では、底床に栄養素が含まれる底床である必要がありませんので、「砂・砂利」「溶岩石」「セラミック」の使用で問題ありません。ソイルは半年から1年程度で寿命を迎えますが、砂や石、セラミックは寿命がなく、洗えば再利用可能ですのでコストパフォーマンスもいいです。底面式フィルターを使う場合には大磯砂か吸着系ソイルを選択してください。ソイルは栄養素が豊富に含まれているため、コケが発生するリスクが高く、生体のみの飼育の場合は使用しないほうが運用上楽です。また、底床を入れない水槽(ベアタンク)でも問題ありませんが、底床もろ過に有用なバクテリアのすみかとなりますのであったほうが濾過力は上がります。その反面、底床を使用すると水槽掃除が行いにくくなるというデメリットも有ります。

カルキ抜き・水質調整剤

  • 必要
  • 不要

水道水には「塩素」や「重金属」などが入っており、これらは熱帯魚に有害ですので、どのような魚を飼育するにしてもそれらを無害化する必要があります。カルキ抜き剤が販売されていますので、規定量水の中に入れれば中和完了です。

エアレーション

  • 必要
  • 不要

フィルタータイプで「投げ込み式」「底面式」「スポンジ」フィルターを選択した場合、これらのフィルタータイプはエアーポンプとセットで使用しますので、必ず必要になります。
また、水槽内では生体や水草の呼吸により酸素が失われますので、酸素を溶け込ませるためにエアレーション(通称ぶくぶく)が必要です。上部フィルターのように、酸素を溶け込ませるフィルタータイプであれば、なくても酸素量は問題ありませんが、その他のフィルターの場合、酸素量が足りなくなる可能性がありますので、持っておいたほうが安心です。また、急遽生体をバケツに移す必要が出てきた際などにはバケツ内が酸欠になるのを防ぐために使用することもあります。

トリミングバサミ

  • 必要
  • 不要

水草を育成しない場合は不要です。

ピンセット

  • 必要
  • 不要

水草を育成しない場合は不要です。

熱帯魚用の網

  • 必要
  • 不要

熱帯魚をすくうための網です。水槽内の生体を移す際などに使用しますのでどのような水槽でも必須です。

水温計

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水槽内の水温は常に図れるようにしてください。特に日本は四季があり水温が変化しますので熱帯魚に合わせて水温管理を行ってください。

水質測定キット

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特に水槽立ち上げ時期には「アンモニア」「硝酸」「亜硝酸」の濃度が重要になってきますので測れるようにしてください。

水換えポンプ

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水換えの際には水を汲み出すためのポンプが必要です。プロホースという製品が代表的です。自動で水を汲み出す器具も販売されています。

バケツ

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水を汲み出す際に必要です。また、一時的に生体を隔離するための避難場所としても役立ちます。3個程度持っておくと安心です。

コケ取り道具

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どのような水槽でも必ず苔が発生し、水槽面に付着します。それを落とすためにメラミンスポンジなど苔を落とす掃除用具が必要です。100均でも十分ですが、より水槽掃除に特化した商品が各メーカーから販売されています。

アカヒレの餌

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アカヒレ用のエサが市販されていますのでそちらを購入してください。水面に浮くタイプのエサ(つぶ状、フレレーク状)が代表的です。

チャーム

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